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三秒転生 〜神に三秒で敵を倒せと言われたのだが〜  作者: サカキ
第二章 人間の国キャストレ
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第31話 ディヌス

夕日を助けた人はディヌスに来た目的であるティーナだった。



「あなたがティーナさんですか」

「私のことを知っているのか?」

「俺たちはあなたに会いにここまで来ました」

「そうなのか? 一体何の用だ?」

「その実は⋯」



そうして夕日はティーナに話をしようとした。

だが、草むらから聞こえた足音に話をするのを止めた。



「すいません団長!!」

「貴様は何をしたのかわかっているのか!?」



草むらから出てきた1人の男性を叱りつけるティーナ。

その男性は騎士団の団員だと服装から見て取れた。

その男性はというと鋭いティーナの声に完全に萎縮してしまっていた。



「私達が魔物を倒さなければ都市の者はどうなる? 現に貴様が魔物を1体逃したせいでこの者たちに危害が加わるところだったぞ!!」

「すいません!!」



ティーナに激しく言われ男性は謝るしかなかった。

草むらから出てきたのはその男性の他に、高そうな服装をした男性もいた。

その人は見るからに騎士団の団員ではないことがわかった。



「まあまあ、いいではありませんか。結果として助かったんですから」

「シスト殿」

「それより、この魔石も貰っていっても?」

「ええ」

「それでは」



そう言うとティーナにシスト殿と呼ばれた男性は地面に落ちている石のような塊を拾った。



「それはなんですか?」



夕日はふと疑問に思いティーナに問う。



「ああ、それは魔石だ」

「魔石⋯」



(聞いたことないな)

夕日は当然その言葉を聞いたこともなかった。



「魔石は魔物から取れるもので、魔石は魔力が高濃度に圧縮されたもの。魔物はこの魔石を核として魔力に覆われており、魔物は形が崩れると魔力が散り魔石だけが残る」

「そうなんですね」



(魔物が魔石だけを残して消えたのはそういうことだったのか)

ティーナの剣により魔物は形を崩され魔力が散り魔石だけが残っていた。

そのことを思い出し、夕日は理解できた。



「シスト殿には異常発生する魔物の退治を協力してもらう代わりに、倒した魔物から採れる魔石を全て渡す約束をしたんだ」

「魔石はなかなかお目にかかれるものでもないですからね」



シストは魔石を眺めつつ満足した顔をした。



「魔物の討伐も終わったことですし引き返しましょうか」

「そうですね。おいお前ら帰るぞ」

「「「はい!!」」」



ティーナは帰る意思を伝えるため草むらの向こう側に声をかけるとすぐさま返事が返ってきた。



「それで私に用があるのだったな?」

「はい」

「それで貴様の名は?」

「龍崎夕日と言います。こちらは⋯」

「リサ・タナルスです」



ティーナは夕日たちの自己紹介を聞き、ふむふむと名前と顔を一致させているようだった。



「夕日にリサか⋯」

「それで、俺たちがここに来た理由はティーナさんに剣を教えてもらおうかと思いまして」

「剣を、か?」

「はい」



そう言う夕日をティーナは一蹴した。



「すまんな。あいにく今は忙しくてかまっている暇は」



そんな暇はないと、夕日の要求を断るティーナ。

だが、夕日は簡単には諦めなかった。

(リフッシがティーナさんのことを教えてくれたと言えば少しは変わるかな?)

そう考え夕日はティーナのことを教えてくれたリフッシの名前を出すことにした。



「実はリフッシからティーナさんのことを教えてもらいました。それでここまで来たんです」

「リフッシが?」



ティーナは夕日からリフッシの名前が出てきたことに大変驚いていた。



「これが証拠です」



そうして夕日が取り出したのはリフッシから貰った片手剣。

その剣には製作者の名がしっかりと彫られていた。



「確かにリフッシの作ったものだな」

「これはミステスを出発する前にリフッシから貰ったものです」

「あいつが剣をあげるとはな」



そうしてティーナは少し考える素振りを見せ、夕日の方へ向き直す。



「わかった。剣を教えよう」

「本当ですか!?」

「ああ。リフッシが剣を渡すなんて相当の奴だからな。鍛える価値はある」

「ありがとうございます」



感謝を示す夕日の横にはリサがいる。

そのリサを見てティーナは声をかけた。



「リサは夕日の仲間なのだろう? リサも来たまえ。一緒に鍛えてやろう」

「はい。お願いします!!」



リサはこれ以上にないまでの明るい笑顔を見せた。

それは力がない自分をもしかしたら変えられるかもという希望から生まれた笑顔であった。



「それじゃあディヌスへ戻ろう」

「俺たち馬車を置いてきているので取ってきます」

「ああ。それでは夕日たちの馬車が来たらディヌスへと戻るとしよう」



そうして夕日たちは馬車あるところまで戻り、馬車を走らせティーナたちと合流した。



「さあここがディヌスだ」



ティーナ先導のもと馬車を走らせていた夕日は森を抜けた先にあった光景に驚かされた。



「これがディヌスか」



森を抜けた先にあったものとは大きな窪み。

その窪みにはたくさんの家が建ち並んでいた。

周りは岩に囲まれており、かなり強そうな場所に都市が形成されていた。

それは都市ディヌスであった。

次からディヌスの中へと入っていきます。

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