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三秒転生 〜神に三秒で敵を倒せと言われたのだが〜  作者: サカキ
第二章 人間の国キャストレ
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第27話 天然温泉

翌日。

夕日たちは朝早くに起き、銭湯に来ていた。



「ここがおじさんの言っていた銭湯か」

「大きいですね」



夕日たちのいる銭湯は昨日の夜、ラーメンを食べた屋台の店主が教えてくれた。

目の前にある銭湯の中からは、ほのかに湯気が立ち込め、銭湯の看板には『天然温泉』と書かれていた。

それを見ると夕日のテンションは一気に上がった。



「おー天然温泉だ」

「天然温泉だと何がいいんですか?」

「温泉には人工温泉と天然温泉って言うのがあるんだけど、その二つの違いは温泉の効能くらいなんだ」

「それじゃあなんでそんなに喜んで」

「やっぱり自然や旅行気分とか非日常を味わいたい、とかかな」

「夕日、もしかして温泉マニアですか?」

「はは、多分そうかも」



夕日は苦笑いしつつ、そう答える。

(天然温泉は親と結構行ってたな。でも、親が亡くなってからはめっきり行かなくなったな)

昔を思い出し、少し暗い表情をする夕日。



「夕日行きましょう。早く温泉に入ってたいです」

「⋯ああ。行こうか」



リサの未知に対する好奇心を含んだキラキラとした目を向けられ夕日は暗くなっていた表情を明るく戻した。

(リサのそういうところには助けられるな⋯)

夕日はリサを連れ銭湯へと入った。入ると目の前には入浴料等を取る番台があり番台の右に男湯、番台の左に女湯。そして番台が正面にあるのに対し、右側に混浴の入口があった。



「おばちゃん。男一人と女一人」



建物に入るやいなや番台にいるおばちゃんに温泉に入る人数を伝える。ここらへんは地球の銭湯と何ら変わらない。



「混浴には入らないのかい?」



夕日は番台にいるおばあさんの言葉に吹き出しそうになったのをギリギリで我慢した。



「混浴!? 入りませんよ」

「こんよく?」



夕日は当然混浴の意味を知っていたが、リサは混浴を知らないのか首をかしげていた。



「なんだい付き合ってるんじゃないのかい?」

「付き合ってません」

「夕日、混浴ってなんですか?」

「あー、混浴っていうのは男と女が一緒に裸で温泉に入るっていうことだ」

「えっ!? そう、なんですね」



リサはそう言うと恥ずかしさから頬を赤くした。



「冗談じゃ冗談。付き合ってるんだったらそんな敬語で喋らんじゃろ」



どうやら入り口の前で喋っていた会話が聞こえていたらしい。



「それで入浴料は二人一緒でいいんじゃろ?」

「はい」

「そうか、付き合ってもいないのに支払いは二人一緒かの」



おばちゃんはフォ、フォ、フォと声を上げ笑い、夕日たちをまっすぐと見る。



「見た感じじゃと兄弟というわけでもなさそうだ。⋯何か訳ありのようじゃな」



結構鋭いおばちゃんに夕日は少しヒヤリとした。

(このおばあさんと長く喋るのはやめておいた方がいいな)

夕日はそう思い、話しを終わらせようと声を出そうとした。



「まあ、どうでもいいわい。二人合わせて銅貨6枚じゃよ」

「あ、はい」



だが、夕日が声を出す前におばあさんの方から話しを終わらせてきた。

夕日はかなり面食らっていた。

(良かった。おばあさんの方から話しを終わらせてくれた)

夕日はおばあさんに言われた通り銅貨を袋から銅貨6枚を出しおばちゃんに渡した。

こうして温泉に入れるようになったが夕日は何回も入っているが、リサは初めて温泉に入ることになる。

夕日はリサに軽く温泉の説明を5分ほどした。話をしている際、リサの頭から煙が出そうになっていた。



「大丈夫か?」

「大丈夫です。ただ温泉に入るだけなのに色々とやることがあるんですね」

「まあ、とりあえず温泉に入るか」



そうして、夕日は男湯に、リサは女湯に分かれた。夕日は服を脱ぎ男湯の扉を開ける。



「おおー」



扉の先には露天風呂があった。天球で初となる露天風呂に夕日のテンションは最高潮まで達していた。



「いやーまさか露天風呂だなんて思ってなかったな」



温泉に入る前に体を念入りに洗い、温泉のお湯を体にかけ、じんわりと体をお湯の温度に慣れさせていく。

体が慣れたらようやく温泉に入る。足からゆっくりと入れていきどんどん体をお湯に沈めていく。そして、体が肩まで浸かりきると、心地よい温もりに全身包まれ思わず声が出てしまう。



「「ふぅ〜〜〜」」

「!!」



夕日の声が漏れ出たのと同時に隣の女湯の方から声が聞こえてきた。聞き間違いのないリサの声だ。早朝ということもあり男湯には夕日以外誰一人いない。おそらく女湯もこっちと同じような感じなのだろう。

(じゃないとリサがこんなたるみきった声なんて出さないからな)

リサも夕日同様気持ち良さそうだった。



「リサー、どう、気持ちいい?」

「ものすごく気持ちがいいれふ」



リサの声からもどれくらい気持ちいいのか理解できた。



「夕日。温泉っていいですね」

「そうだろ? たまには魔法で体を綺麗にするだけじゃなくてこうやって実際に風呂に入るっていうのも悪くないだろ?」

「そうですね」



思った以上に気に入ってもらえたようだ。

それから夕日は10分ほど温泉に入っていたが、長湯はあまり体に良くないからともう上がることにした。



「リサ。俺はもう上がるから満足したら上がってね。くれぐれものぼせないように」

「わかりましたー」



リサのいかにも気持ち良さそうな返事に、夕日は苦笑いをした。

(これは長くなりそうだな⋯)

夕日が出た20分後にリサは出てきた。何やら肌がツルツルしていた。それは天然温泉の効能によるもの。

こういう所が天然温泉と人工温泉の違いだ。それから夕日はリサに温泉に入ったあとの醍醐味を教えて上げることに。



「リサ。これ」

「なんですかこれ? こーひーぎゅうにゅう?」



この銭湯には地球の銭湯と同じでコーヒー牛乳が置いてあった。

元は同じ世界。地球にはある物が天球にあっても何らおかしくはない。

コーヒー牛乳を手にどうすればいいか迷っているリサに夕日は飲み方を教える。



「瓶の上にある蓋を剥がして」

「こうですか?」

「うん。それで後は飲むだけ」



リサは夕日に言われたとおり瓶に口をつけ一口飲んだ。

それから息継ぎなしにグイグイと飲んでいく。



「プハァー。これ美味しいですね」



コーヒー牛乳を飲み終え、新鮮な空気を目一杯吸う。

温泉に続いて、コーヒー牛乳も気に入ってもらえたようだ。



「温泉、また行きたいです」

「それじゃあまた行けたら行こうか」

「はい」



リサの温泉にまた行きたいという言葉を聞き、夕日は気分を良くして建物からで出た。

次は何か買い物でもしたいと言うことで街にショッピングに出かけることに。

ディヌスまでの道のりは長い。

今回は温泉会。夕日は地球にいた頃、親とかなりの回数温泉に行っている温泉マニアです。また温泉会があるかもしれないので温泉会が好きな方はどうぞお待ちを

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