第23話 心の広さ
今回短めです。
事件の帰り道。すっかり静まった夜道を歩く夕日たち。そして夕日たちもまた静かだった。
「それで、夕日。君は一体何者なんだい?」
リフッシは静まり返った夜道の中、夕日に問いかける。
「それは⋯」
「そうか。やっぱり言えないか。じゃなきゃ最初から言っているものな」
「すいません。こればっかりは」
「まあいいさ。君たちが何者であろうとどうでもいい。夕日は子供とカプリティーナさんを助けた良き人だということ。それさえわかれば」
夕日はあんなことをしてしまった。普通だったら納得がいく答えが帰ってくるまで問いただすだろう。事実を追求されると夕日は困ってしまう。だが、リフッシはしなかった。
(すいませんリフッシさん)
夕日はリフッシの心の広さにカッコいいと思うより、騙しているような感じがして申し訳ない気持ちでいっぱいだった。その後会話はなく、そのまま家へと帰り着いた。帰り着いたのは19時過ぎ。夕食ができたのは19時30分だった。そうして夕食をとった夕日はとても寂しい気持ちになっていた。
(今日でリフッシとはお別れだな。思えば色々学んだな。思いやりに気遣い、そして何より何事も当然にするということ)
夕日はリフッシと行動を共にし、人間として大事なことをたくさん学んだ。夕日がここに来てたった2日。だが、その2日は夕日にとって非常に濃いものだった。そうして夕日は爽やかたるものを十分学ぶことができた。これ以上学ぶものは少ない。夕日はそう考え、次の感情のスペシャリストに会いに行こうと思った。だから今日でリフッシとはお別れだ。
「リフッシ」
食事を終えたタイミングで夕日はリフッシに話しかける。
「どうしたんだい夕日?⋯あ、もしかしてあまり美味しくなかったかな」
「いや、とても美味しかった。⋯そうじゃなくて俺たち明日ここを出るよ」
「そう、なのか。それは寂しくなるね」
リフッシの口調は残念そうだった。だが、表情が伴っていなかった。
「あんまり驚いてないんだな」
「まあ、薄々気づいていたからね。おそらくさっきの事件で僕の所に来た目的が果たされたんだろう?」
「⋯」
無言になった夕日を見てリフッシは「やっぱりか」と呟いた。
「それじゃあ、明日の朝、鍛冶屋に少し寄ってくれるかい?渡したい物がある」
「渡したい物ですか」
「何かは明日のお楽しみということで。さあもう寝ようか」
「あ、ああ」
リフッシ言われるがまま夕日たちは寝室へ行き、ベットに入る。昨日と同じで夕日はリサと一緒にベットに寝ていた。
「それじゃあおやすみなさい夕日」
「ああ、おやすみリサ」
そうして夕日とリサは事件の疲れからかすぐに眠ってしまった。
次でリフッシ編終わりです。




