力の在り方
-------------------------蜀---------------------------------------
劉備「恋ちゃんが負けちゃうなんてぇ~。」
呂布の頭をさすりながら劉備が言った。
気を失った呂布だったが、劉備の膝の上でいつのまにか睡眠に切り替わっていた。
陳宮「(呂布殿・・・、なぜねねの上ではなく桃華様の上でそんなすやすやと・・・・(泣 )」
関羽「まさか・・・、ここまで魏に勢いがあるとは・・・・。」
馬超「まさかのまさかすぎるぜ・・ったく。」
張飛「勝負に絶対はない・・・・のだ。」
趙雲「鈴々の言うとおりだ、勝負に絶対はない。」
馬岱「でも誰も予想できなかったよね・・・、恋の敗北は。」
魏延「私が一番初めに恋を倒したかったのに・・・。」
厳顔「これはもう・・・・死に物狂いでこちらも戦って行くしかないのぅ。」
黄忠「上位4名が魏なんてことは絶対阻止ね・・・。」
呂布さえも打ち破る魏の勢いに蜀は焦りを感じていた。
-------------------呉--------------------------
雪蓮「私達・・・・・、忘れられて無いわよね?」
周喩「え?」
雪蓮「いえ・・、こっちの話しよ。
しかしまぁ、まさか恋が一回戦敗退なんてねぇ・・・・。
予想外も予想外ね。」
周喩「そうね、あの武力を打ち破るのは並大抵ではないわ。」
甘寧「誰もが恐れる力ですからね、呂布の力は。」
孫権「ほんとに・・・、それに打ち勝つ張遼は怖いわね。」
周泰「いつかは、私も呂布殿に勝ちたいです。」
黄蓋「武人の誉れじゃの、呂布は。」
呉の面々からも呂布打倒の声があがった。
それだけ呂布という存在は武において崇高なのだろう。
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司会「それでは皆様、興奮冷めやらぬまま次の戦いへと移りたいとおもいます!!
呉軍 孫権殿、蜀軍 顔良殿、舞台へとおあがりください!!」
新たな戦いが始まる------------------------------------------------
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司会「勝者!! 蜀軍公孫賛選手!!!」
ワァァァァァ!!
司会のアナウンスに呼応して観客達が歓声を上げた。
劉備「おめでとーう、白蓮ちゃん。」
公孫賛「ありがとう桃香!やっとこれで私にも光が・・・!」
公孫賛の勝利を劉備が称えた。
趙雲「残念ながらそれはないな・・・・。」
しかし、趙雲が横槍をすかさず入れたのだった。
公孫賛「星! なんかいったか!?」
趙雲「いやいや、私は何も言っておりませぬぞ。」
そ知らぬ顔で趙雲が嘘を言った。
公孫賛「まぁいい、今の私はすごく幸せだからな!」
よほど以前文醜に負けたのが公孫賛は悔しかったようだ。
文醜「まさか白蓮さんに負けるとは・・・・あたいも腕が落ちたかなぁ・・・・。」
幸せそうな公孫賛の横で文醜が肩を落として呟いた。
顔良「どんまいだよ文ちゃん・・・、私なんてもっとみじめだったんだからぁ・・・。」
半分泣きながら顔良が文醜を慰めた。
顔良は孫権と戦ったのだが、瞬殺されてしまい、大恥をかいたのだった。
文醜「斗詩はまだいいじゃねえか・・・・、相手孫権様だし・・・、あたいは・・・あたいは・・・。」
文醜はよほど公孫賛に負けたのが悔しかったのだろう、泣き出してしまった。
顔良「文ちゃ~ん、泣かないでよぉ~。私も泣きたくなるじゃない~。」
文醜「斗詩~~~~、一緒に泣いてくれぇ~~~!」
そういいながら二人は会場から出ていってしまったのだった。
-----------呉---------------------
孫権「お疲れさまでした、姉様」
雪蓮「えぇ、蓮華もお疲れ様。」
互いに一回戦を終えた後、敢闘を称えた。
周喩「おめでとう、二人とも。」
黄蓋「二人とも無事一回戦突破じゃの。」
周泰「おめでとうございます!」
孫尚香「さっすが私のお姉ちゃん達~。」
甘寧「雪蓮様・・・魏延相手に汗ひとつかかずの勝利、御見それしました。」
甘寧が雪蓮と魏延の戦いの感想を雪蓮にそのまま伝えた。
雪蓮「ありがと~♪ まっ、あんな猪に汗かくのももったいなかったからね。」
陸遜「おぉ~、超余裕発言ですねぇ~。まぁ、雪蓮様がまけるところなんて想像できませんがぁ。」
呂蒙「雪蓮様は鬼神の如き強さですから。」
軍師二人が雪蓮を褒めたのだが・・・・
雪蓮「あ~~しぇ~~~~~。」
凄い笑顔なのにどこか怖い顔で雪蓮が呂蒙に話しかけた。
呂蒙「はっ、はひっ!」
見えないプレッシャーに押され噛みながら呂蒙が雪蓮の呼びかけに応えた。
雪蓮「だ~れ~が~鬼ですって~?」
ズイっと顔を近づけて雪蓮が詰め寄った。
呂蒙「い・・・、いえいえいえいえ、そんなつもりで言ったわけでは・・・・・・!」
後ずさりしながら青ざめた顔で呂蒙が誤解を解こうとするのだが・・・・
雪蓮「だーめっ♪ 罰として私にグリグリされなさい~~!」
そういうと雪蓮が自分の胸に呂蒙の顔をうずめ、頭をかいぐりした。
呂蒙「わわわっ、雪蓮様っ、胸が・・もががっ。」
帽子も落ちて手をバタバタさせて抵抗するも雪蓮の力に勝てるわけがなく
雪蓮「あぁ~、あ~しぇかわいいな~。」
呂蒙への雪蓮のかいぐり攻撃は長い間おわることはなかったのだった・・・・
----------------------医務室--------------------------------------------------
一刀「霞をよろしくお願いします、華蛇さん。」
華蛇「任しておけ、一刀君。彼女のケガは確かに重いが俺にかかれば一ヶ月で
完治させられるよ。」
一刀「ありがとうございます。ただ、霞が起きて、強制棄権させれられていたと
知った時もしかしたら暴れるかも知れませんので注意してください。」
華蛇「おいおい・・・・、彼女に暴れられても俺には止められる力がないんだからどうしようもないぞ。」
一刀「暴れたときは俺が途中棄権させたと言ってください。
霞ならそれで多分理解してくれると思うので。」
華蛇「それで本当にとまってくれるのかい?」
一刀「彼女は物分りの良い女の子です。俺が言ったことならシブシブでも聞いてくれるでしょう。」
華蛇「ふむ・・・、君を信じようか・・・・。」
一刀「ありがとうございます。それでは自分は会場に戻りますので。」
華蛇「わかった。 君がまだ勝ち残ってるんだ、頑張れよ。」
一刀「はい! それではこれで。」
華蛇「うん、それじゃ。」
そういって一刀が医務室から離れようとした時
一刀「おっと・・・いけないいけない。」
華蛇「んっ?」
一刀が呟いて医務室の出口から霞が寝ているベッドの所まで駆け寄った。
一刀「かっこよかったぞ・・・、霞。」
そういうと一刀は戦いの疲れで意識を失っている霞の唇を奪った。
キスは長くはなく、少し触れ合ってまた唇同士を離した。
一刀「よしっ・・・・!」
そういうと一刀はそのまま振り向くことなく医務室をでていった。
華蛇「いやはや・・・・、今の若い人は大胆だなぁ。」
そういいながら華蛇は一刀が走り去るのを見送った。
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司会「では、次の戦いに移るとしましょう。
魏軍 夏侯惇選手、呉軍 甘寧選手、戦場までおあがりください!」
司会が大会を頑張って進行していた。
秋蘭「姉者・・・・、負けるなよ。」
春蘭「ふっ、秋蘭、私は負けないさ。」
季衣「春蘭様!! 負けないでくださいね!」
琉流「春蘭様は魏武の象徴なんですから。」
沙和「負けるはずないの~!」
真桜「春蘭様、勝つことしか考えんように!」
凪「いつもの力を出せば絶対勝てます・・・、春蘭様。」
春蘭「皆、私の勇姿を見ていてくれ。」
皆の声援を受けた春蘭がその言葉を残して、リングへとあがった。
対戦相手の甘寧はすでにリングに上がっていた。
春蘭「ふっ・・・、甘寧よ・・・。手合わせはするのは初めてだな。」
甘寧「そうだな・・・。 夏侯惇、貴様がいくら強かろうが私はそれの上を行くぞ。」
春蘭「ふんっ。それなら私はそれ以上の力を出せば良いだけだ。」
甘寧「その言葉・・・、後悔するなよ。」
春蘭「それは・・・・お互い様だ・・・・!!」
司会「それでは・・・・・。試合開始ぃぃぃぃ!!!」
司会の試合開始の声を合図に両者が動いた。