裏話
バルドは相も変わらずお気に入りを見ていた。
他の能力者が近づいていることに気づきながらも音ゲーを続けるお気に入りを。
「こいつ馬鹿だな! だからこそ面白い!」
バルドはその様子を楽しげに見ていた。
バルドの様子を見たクリフィナもまた、同じ光景を見て、笑った。
「この人〜正真正銘の阿呆なのですよぉ〜」
その様子に次々とほかの神々も同じ光景を見る。
「此奴、中々の精神をしておるな! 面白い! ガッハッハッ!」
「……この人……死ぬ気?」
「死のうとぉは、思ってはぁいないと思いまぁすよ?」
口々に思い思いのことを言う中、蝶來が自分の担当を見て、一言呟いた。
「此奴、昔話、言」
「ホントですね。彼、相棒の方にわざわざ何故あのようなことを言おうとしているのでしょうか」
蝶來とケリュセスが見ているのは、ファミレスで休憩している男女だった。
蝶來が男の話す物語を他の神にも聞こえる様にした。
すると、バルドとジルノールもまた、驚きの色の濃い声をあげた。
「この物語を話せば自分の企みがバレてしまうだろ!」
「なんとまぁ……どういう風に物語を書き換えるか見ものですね」
自分達が生まれた物語をどう言い換えるかを見届けようと、神々が見届ける中、物語はカルボナーラによって中断されるのであった。




