表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ヒーローライクヒール(リメイク連載中)  作者: 手頃羊
12話:サマーガイズ
61/95

その6・因縁の対決


[クロノ]

修行2日目、船はまだ帰ってきていない。

浜の魔獣の片付けは終わったので一応開放はされたが、まだ客は少ない。

まぁ、まだ若干死臭というかなんとなく変なオーラが漂っている感覚が残っている。

クロノ「明日にはさすがに大丈夫だと思うけどなぁ…。」

フレア「でもまぁ、何もしないでいるよりはいいだろ。」


修行の途中、ブランがふとつぶやく。

ブラン「クロノとフレアってどっちが強いの?」

クロノ「だってさフレア。」

フレア「お?試すか?」

というわけで戦うことになった。


フレアはいつも通りボクシングのように構え、自分はいつも通りやる気のない構えをとる。

フレア「負けた方は今日の晩飯おごりな。」

クロノ「おいおい賭けは好きじゃないんだけど?」

フレア「じゃないと面白くないし、本気になれないだろ?」

クロノ「まじかよ~。ったく、ぜってー負けねぇからな!」

フレア「ほら、行くぞ!」

フレアが一瞬で距離を詰める。

右のアッパーを受け止め、腹にパンチを入れる。

すかさず膝蹴りで追撃する。

相手が下がるのを見て、魔力を使って地面をスライドするように動き、横蹴りを入れる。

横蹴りを弾かれ、フレアの右ストレートが顔面に突き刺さる。

大きく吹き飛ばされるが、受け身をとり態勢を立て直す。

フレアが跳び上がり、拳を振り上げている。

先手を打ち、フレアに飛びかかる。

拳を振り下ろし迎撃しようとしてくるのを防ぎ、フレアの頭を両手で抑え、地面に降り、自分の膝に額をぶつける。

膝を食らったフレアが後ろに仰け反り、膝を立てる。

フレアに向かって走り、立てた膝を踏み台に足を置く。

クロノ「シャイニング・ウィザード‼︎」

顔面に膝を当て、顔を蹴り抜く。

ダウンしたフレアの足に回り、両足を両脇で抱え、自分の体を軸に回す。

いわゆる、ジャイアントスイングだ。

クロノ「うおおおおおお‼︎」

回しているフレアの体を無理やり上方に投げ上げる。

落ちてきたフレアの体に向かって走り込み、フレアの胴体前面を蹴り上げる。

クロノ「あああああああ‼︎」

体をわずかに浮かせ、蹴り上げた態勢から拳を後頭部に叩き込む。

このまま顔を地面に叩きつけ、1本にしようかと思った。

が、後頭部へのパンチを食らい、体が回転して頭から落ちようとしたのを、両手で逆立ちするように耐える。

そのまま腕をバネのように伸ばし、両足を伸ばして自分の顔めがけて飛びかかる。

まさかの反撃に反応できず、蹴りの直撃を食らってしまう。

ダウンした自分に対し、空中を飛んでいるフレアがそのまま肘を自分の腹に落としてくる。

フレア「おぉら‼︎」

クロノ「うぐぇ‼︎」

肘がみぞおちに入る。

今までの人生でなんだかんだでみぞおちに攻撃を食らったことがないので、みぞおちは格別に痛いというのがなんとなく想像できなかったのだが、ここまで痛いとは思わなかった。

フレア「とどめだ‼︎」

立ち上がったフレアが拳を顔に振り下ろしてくる。

フレアの拳を受け止め、両足でフレアの首を掴む。

頭で体を支え、頭を支点に体を回転させフレアを足で投げる。

クロノ「おっしゃあああ‼︎」

虎マスクのプロレスラーなどで有名なヘッドシザースである。

フレア「うごっ‼︎」

投げた後、すぐに立ち上がる。

今度は自分が立ち、フレアが地面に寝転がっている状況だ。

跳び上がり、体を落としながらチョップをフレアの首めがけて落とす。

フレアは上体を起こし、それを避ける。

うつ伏せになって隙だらけになった自分に乗りかかり、両足で両手を抑えられる。

マウントを取られた状態だ。

クロノ「あれ?ちょっと?」

フレア「今この状況って俺なんでもし放題じゃね?なぁ?」

クロノ「や、やめて!俺にランボーする気でしょ⁉︎グロ同人みたいに!グロ同人みたいに‼︎」

フレア「グロドウジンってのが何なのかは知らんが安心しろ。そこまでヒドイことはしない。ただちょっとマッサージをしてやろうと思ってな。この辺だったかな…。」

そういって、背中の骨と骨の間を強く押す。

クロノ「あががががが痛い痛い痛いストップストップ‼︎」

フレア「いやー前姉貴と喧嘩した時にこの態勢で同じところ押されてすげえ痛かったからお前にも味わわせてやろうかと。」

クロノ「ギブギブギブ‼︎分かったから‼︎充分分かったから‼︎」

やっぱりツボには勝てなかったよ…。


レオ「フレアすごーい!」

フレア「あれ、レオいつの間に?」

ターニア「フレアが両足持たれて振り回されてた辺りからいたぞ。」

レオ「なんか見てて面白い技だった!」

ブラン「あれ、いつの間に?」

レーニャ「気づいてなかったんですか?」

ブラン「ずっと2人の戦い見てたから全然気づかなかったわよ。この子もギルドの子?」

クロノ「あぁ、こう見えてかなり優秀な魔法使い。」

レオ「レオ・ローウェルです!」

ブラン「ブラン・ロックウェルよ。よろしくね。」

クロノ「さて、ちょっと休憩するか。」

フレア「どうする?今日はもう修行はこれでいいんじゃねえか?」

クロノ「でも海に行けるって感じでもねぇだろ。」

レオ「そうだよ!それ!なんで海で遊ばずにここで修行なんかしてんの!」


レオに今までの経緯を説明する。


レオ「そんなことが…。」

クロノ「泳げないってわけじゃないけど、今行っても楽しめないと思うからな。遊ぶのは明日からだ。」

レオ「うん、じゃあ待とうかな。」

フレア「そういえばレオ水着は?シレイノさんに作ってもらったって言ってたけど。」

レオ「うん!すっごく可愛いの作ってもらったんだ!着替えてくるね!」

たたたっ、と走って宿に入っていく。

ブラン「可愛い子ねぇ。あたしより年下でしょ?魔法使いかぁ…。」


数分後、水着のレオが走ってくる。

さすが、シレイノ。女物の水着を選択する辺り、やつの趣味が押し出されているのが見える。

白のビキニ型の水着のトップはフリフリが付いており、ボトムはミニスカのようになっている。

うん、可愛い。

シーラ「似合ってますよ!とっても可愛いです!」

ターニア「なんというか…男に可愛さで負けるのはなんというか…悔しいな…。」

ブラン「えっ?男?」

あっ…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ