表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ヒーローライクヒール(リメイク連載中)  作者: 手頃羊
12話:サマーガイズ
60/95

その5・組手

[クロノ]

ターニア「組手をしてみるか。」

ターニアから提案が出される。

ある程度素手での戦闘、いわゆる徒手空拳というやつでの戦い方をターニアやブランからレクチャーしてもらった。

ターニア「だいたいの立ち回りは学べたわけだし、後は実践あるのみだろう。

クロノ「よし、んじゃあまずはフレアの番だな。」

フレア「おしっ。技の後に隙がなければいいんだな…。」

フレアとブランが対峙する。

ボクシングのような構えのフレアに対し、ブランは体を横に向け、右手を胸の前、左手を腰の前に置く。足を曲げ、腰を落としている。

シーラ「あの構えはカンザーさんの構えから派生したものですね。」

クロノ「そうなの?」

シーラ「カンザーさんはあの右手を頭の後ろの…こう、耳の横でグーにしてるんです。」

クロノ「さすが弟子。似てるねぇ~。」

ブラン「お先にどうぞ。」

フレアが走り込み、右のストレートを放つ。

フレアの右側に避ける。

フレアが左脚の後ろ蹴りを出し、ブランの反撃を防ごうとするが、足を掴まれてしまう。

ブラン「判断はいいけど、勢いが足りないわよ。」

フレア「すいません…ねぇ‼︎」

支えていた右足で跳び、その足をブランの腹に向かって突き出す。

ブラン「くぁっ!」

地面に落ちて受け身をとり、すぐに立ち上がる。

ブラン「やるじゃない。」

フレア「ここまでは計算済みよ。」

ブラン「なら次はあたしからね!」

ブランが距離を詰め、フレアの胴体にフックを入れるが、それを弾く。

パンチを顔に足にと上下に繰り出す。

フレアもそれに合わせ、足や手で防ぐ。

ブランが体を回し、その遠心力を利用して右の正拳突きを入れる。

フレアはガードはしたものの、その上からガードを崩され顔にパンチが入る。

よろけたフレアの隙を見逃さず、跳び上がり、両足を揃えてフレアの顔にドロップキックを食らわせる。

フレアが真後ろに突き飛ばされるのを追いかけるように、ドロップキックを放った後体を空中で回して両手で逆立ちするように降り、腕を曲げてバネのように跳び、倒れているフレアの顔のすぐそばに膝を落とす。

フレア「うお‼︎」

ブラン「はい1本。」

ターニア「勝負あり!」

ドロップキックから受け身しながら飛んで追撃。

ぴょんぴょん跳ねるなぁ。

クロノ「おいおい避けようぜ~。」

フレア「防げるかと思ったんだよ。次はお前の番だぞ。」

フレアの手をとり、立ち上がらせる。

クロノ「はいはい。」


フレアと交代にブランの前に出る。

ブラン「クロノは誰かに教わったりしてたの?」

クロノ「いや、誰にも。良く言えば我流、悪く言えば喧嘩。そんな感じだよ。」

ブラン「こないだのアレすごかったけど、我流か~。さぁ、いくわよ!」

クロノ「どこからでもどうぞ。」

体を横にし、左腕をダランと下げる。

右腕は申し訳程度に軽くあげる。

他人から見たらやる気のない構えに見えるらしいが、これでもちゃんと構えているつもりだ。

ブラン「やぁぁぁぁ‼︎」

ブランが走り、飛び蹴りを繰り出す。

左に避け、右手で殴りかかる。

しゃがみながら避けられ、足払いを出される。

後ろにステップして避け、距離をとる。

ブランが近づいて、右のパンチを出す。

右手でブランの右腕を持ち、受け流しながら左手で腹にパンチを入れる。

素早く同じ手で顔に軽くパンチを入れ、軽く驚かせる。

左足でブランの両足を後ろから蹴り、むりやり持ち上げながら、左手で顔を押し、投げ倒す。

ブラン「むぐぅ!」

クロノ「そぉれ!」

後ろ向きに倒れ、肘をブランの腹に落とす。

しかし、腕で防がれる。

体を回し、すぐに立ち上がる。

ブランはまだ立ち上がっている最中だった。

走り、ブランの腹にスピアーのようにタックルを出し、体を持ち上げる。

クロノ「そぉいや‼︎」

ジャンプして体を後ろに倒し、ブランを自分の体ごとに地面に落とす。

ブラン「なんの‼︎」

空中でブランが足を前に蹴り、自分ごと体を回す。上下が180度縦回転し、後頭部を脇腹で抑えられ、頭からDDTのように落とされる。

クロノ「いでえ‼︎」

ターニア「勝負あり!」

ブラン「ふふん。私を投げようなんて100年早いわよ。」

クロノ「くそぉ、やっぱプロレス意識した技は実戦では使えないか…。」

ブラン「プロレスっていうの?なんか面白い技してたの。」

クロノ「効率よりもカッコよさを意識したような技だから隙だらけだよ。威力は高いけどさ。」

ブラン「隙さえなくなれば強そうなんだけどなぁ…。」

クロノ「あぁ俺はもう疲れた!フレア!後はがんばれ!」

フレア「よし。今度はもっといいとこまで行ってやんよ!」

なお本気出したブランには勝てなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ