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シ論 軍事革命とは?

作者: 三年寝太郎

 この作品は私論の、試論による、史論でもあります。


 よって、感想・反論・批評を喜んで受け付けます。


近世初頭、西欧・日本で発生した軍事“革命”とは何か。


それは単に火器の一般化、大兵力の恒常化、を意味するものではなく、

軍事組織の存在意義そのものを変革したのであった。



どんな組織評価にも三段階がある。


 存在理由としての“目的”


 手段としての“仕組み”


 手法としての“運用”




 それに対してどんな組織変革にも三段階がある。


 目的に対しての“革命”


 仕組みに対しての“改革”


 運用に対しての“改善”



 では近世の軍事組織は中世と何が違うのか。


 最大の違いは政治組織との関係である。


 中世では分権的な地域勢力の、私的解決フェーデの手段であったのに対して。


近世以降の軍事組織は集権的な国家権力を支える(重商主義政治・行政官僚組織と並ぶ)三本柱の一つに為った。


つまり、の存在理由としての“目的”、その物が変革したのであり、それゆえ軍事“革命”と呼び得るのだ。


 当然“目的”が違えば手段も違う。


 その手段が“集権的な大兵力の常備軍化”という“仕組み”であり。


 “仕組み”を“運用”する手法としての


“長期作戦を可能にする兵站術”であり、


“動員兵力を短期日に戦力化・可能な兵器(銃炮)”なのです。


つまり銃炮を導入したり、大軍を集めただけでは、軍事に“革命”を興すには至らないのであった。


だからこそ徳川幕府も清帝国も政治組織そのものを変革する必要があった。


そして、それを成し遂げた政治勢力だけが、“集権的な国家権力=近代国家”へと成れた。


正に『革命は銃口から』興った。


  参考文献


大変多いのですが唯一お薦めするならば


マーチン・クレフェルト著

『補給戦』


ファンタジーを書く方にもお薦めです。

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― 新着の感想 ―
[一言] 戦国時代で大きく変わったのは軍組織に加え、築城・土木技術かもしれません。縄張りで有名になった武将(松永久秀・藤堂高虎)等います。 長篠の戦いは鉄砲よりむしろ野戦築城戦術の発展が大きいという説…
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