20 フィナーレ!
26/1/26 日刊ランキングコメディー完結部門で2位になれました。応援ありがとうございます!
異世界文芸部門でも日刊3位になれるなんて! o(≧▽≦)o
「レジーナ・ベネット嬢お久しぶりですね」
「え、なぜあなたがここに」
原作にこんな展開はなかった。
学園の卒業パーティーには関係者かそのパートナーしか入れないはず。
「一応、この学園に短期留学していたことと、友人に呼び出されたからですね」
オーディナルと比べて、アルベールとは3年合わないだけだったのだが成長に目を見張る。
スッと立つだけで絵になる、完璧王子。長くのばされた銀髪の三つ編みがゆれる。
(友人? 学校のルールをねじ曲げるような人、いたっけ?)
「やあ久しぶりだな、アルベール」
オーディナルが私の背後に立ち、牽制するように肩を抱く。
「来てくれてありがとう友人。学長に頼んで良かった」
ああ、私の婚約者だったか。
「アルには留学中世話になったからな、招待したんだ」
「自分の卒業式はすっぽかしたのに、ですよ」
「いいだろう? 王族同士交流は必要だからな」
優雅なアルベールと筋肉質のオーディナルが並ぶと、そこだけ華やかになる。
目の保養だわ♪
子供の頃の話とか留学中のエピソードで盛り上がったけど、ダンスは断ってしまった。
いやもうぶっちゃけ疲れたからね。異国のイケメンは周りの女生徒から目をギラギラさせられているし。
「他の方をお誘いになって」
私はその場から離れる。
「ふう~足が痛いわ」
「少し休憩しよう」
オーディナルと2人で空き教室に入った。
会場とは正反対な静けさ。
窓から入る光が顔にかからないように私は座席に腰かける。この席に座るのもこれが最期だ。感傷にひたってしまう。
オーディナルも私の隣に腰かけた。
「ところでさ、レジーナはボクとアルなら、どっちが好き?」
オーディナルがさらっとたずねて来た。
いかにも軽口な風だけど、違和感がある。
彼は私を横目で見ていた。
どっちを答えようが、さも気にしない様子で。
だけど、本音は違うのだろう。
『ボクを見て』
少年だった頃の彼が必死に訴えてくる。
オーディナルとアルベール、どちらも素敵だ。
しかしそれを言ってはいけない気がした。
私は彼に顔を寄せる。
「分からないわ。あなたしか見えていないのだから」
嘘だけど嘘じゃなかった。
うわ何だろう、恥ずかしいのに彼から瞳を離したくない。
「やった、アルに勝った!」
喜ぶオーディナルは私を抱きしめた。
「ずっと心配だったんだ。レジーナはアルベールが好きなんじゃないかって」
オーディナルは私が昔、銀髪の少年に見とれたことを覚えていたらしい。
ずっと引きずっていたのだ。
「君への思いが募れば募るほど‥心にトゲが刺さったようだった」
憂いを帯びた顔で口説かないでよ。
「別に、きれいな方を見るのが好きなだけよ」
「ふーん。じゃ僕は? きれい?」
答えるのも恥ずかしい。
アクアマリンの瞳は、いたずらっぽくのぞきこんでくる。
「勝ち負けにこだわるなんて、まだまだ子供なんじゃない」
ごまかしたくてからかっただけなのに。
「そうでもないさ」
彼の唇が、私のそれと重なった。
「昔じゃこんなこと、できなかった」
最後までお付き合い下さり、ありがとうございます。
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(❁´◡`❁)




