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(ポンコツになる予定の)王子様を育ててみた♪  作者: ノーネアユミ


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11/13

11 王妃様に招待されて


「王家からお茶会の招待状を受け取った。王妃様が殿下の進捗具合を見たいらしい。2人とも明後日王宮に向かうように」


 ある日の午後、お父様から呼び出され招待を知らされた。殿下は目をキラキラさせる。


「母上に会える!」


 いつものんきな王子だが、母親に会えないのはさみしかったのだろう。

 教育のためとはいえ、良心が痛んだ。


(私がやったことは間違っていたのかな)




「いらっしゃい、ベネット家公爵令嬢」


 王家のサロンに向かうと、王妃様が出迎えてくれる。

 オーディナル殿下は母親の前で良い姿を見せようと、ていねいにエスコートしてくれた。


(お茶会より授業参観の気分だわ)


 招かれたのは私たちの他にも王子や王女にその婚約者たち。

 家族だけで気取らずおしゃべりするためだろう。


「お招きありがとうございます」

「母上、お久しぶりで、ございます」


 末っ子のオーディナル様は緊張しきっていたけどね。


「おお、あのオーディがエスコートをしているぞ」


 兄君様たちが驚いています。

 今までひどかったからねー



 お茶会は和やかに始まった。

 私は王女様や義姉になる予定の令嬢たちと歓談する。


「ベネット公爵令嬢はしっかりしていますね。オーディと同じ年とは思えない」

「おほめに預かり光栄ですわ。どうぞレジーナとお呼び下さい」


 いつも子守をしているようなものだから、彼らとの会話は楽しかった。

 オーディナルはずっと王妃様とおしゃべりしている。目をキラキラ輝かせて。



 しかしお茶会から我が家に戻るまで、オーディナルはずっと静かだった。おしゃべりな彼にしてはめずらしい。


「お疲れですか」


 私が頭をなでようとしてもふり払われた。


「疲れてない」


 しかしかわいいお顔が仏頂面になっている。

 やはり家族から引き離すのは愚策だったか。



「ごめんなさい殿下、王宮に戻りたければいつでもよろしいのですよ。あなたを我が家で預かっているのは、わたくしの我がままなのですから」


 私はオーディナルは「そうじゃない」と首を振った。


「どうせレジーナもお兄様の方が好きなんだろう。ボクみたいなバカじゃなくて」



 ああ、この子は優秀な兄と比べられ続けて自己を肯定できないのか。

 原作では歪んだまま育ったから婚約破棄してしまうのだろう。

 ある意味闇落ちかもしれない。



「私はオーディナル様の方が好きですよ。王太子たちでは一緒に虫取りなんかできませんもの。肩がこってしまいます」


 これは本音。

 お子様のお世話は大変だ。でも生真面目な他の王族と婚約するより、彼の方が私には相性が合っている。


 精神年齢の差は埋めがたいが、一生友達でいたって良い。



「そうか」


 オーディナルは満足げにうなずいた。機嫌が戻ったらしい。

 帰宅後はフローラルも交えて3人で遊ぶ。




「なあ、レジーナはボクのこと好き?」

「ええ、好きですよ」


 それから王子はことあるごとに愛情を確認するようになった。


(めんどうくさいけど、愛情不足の子供にはしょうがないことなんだろうね)


「本当に? フローより好き?」

「そうですね」

 

 婚約者と使用人を比べたら、ここは王子を優先させなければ。


「ボクの勝ち! フローのことは嫌いだってさ」

「お嬢様はあたしのことも好きですよ~だ」


 なぜか殿下とフローラルで私を取り合っている。


「どっちも好きですよ」



 それで満足しないのは分かっているけど。

 1人ずつギュウッて抱きしめれば2人とも落ち着くから、今はこれでいいだろう。


 

 こちらの「異世界でヤバい妹になった私は生きるためにあがく」もよろしくお願いします。

  https://syosetu.com/usernovelmanage/top/ncode/3009196/

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