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 ヤツが、普段、どんな事を言ってるのかと思って、スマホのラジオアプリを立ち上げてヤツの番組を聞いてみた。

『今日の特集は「Wikipediaとは、そもそも何か? そして、どこまで信用出来るのか?」です』

 あぁッ⁉

『WikipediaをWikiって略す人が居ますが、正確には違うんですよ』

 番組のゲストらしい若い女が、何か、ビミョ〜に気になる事を言った。

『で、Wikipediaの中でも信用出来る記事と、そうでない記事は当然有るんですよ。で、信用出来る記事かどうかの目安は、項目名の横に★マークが有るかどうかです。例えば、「ノストラダムス」の項目を見て下さい』

 待て、そう言えば、ヴォルテールの項目には、そんなマークは無かった。

『で、気を付けないといけないのは、ページの最初の方に錠前のマークや、三角にビックリマークが表示されてる記事ですね。このような記事は、過去に、いわゆる「荒し」が出没して、デマが書かれたり、不正確な内容に書き換えられた事が有る記事です。最近だと……そうですね「ヴォルテール」の記事が、この状態になりました。履歴を見る限りだと「ヴォルテールの名言とされてきた文言」の箇所を何度も何度も書き換えた人が居たようで……』

『ああ、あれですよね。ヴォルテールは言ってない、って事は有名なのに、未だに「ヴォルテールの名言」として引用してる人が居るヤツでしょ』

『そう、それです』

『ホント、「ヴォルテールの名言」って言うより、「ヴォルテールの霊言」ですよね』

 あ……あのクソ野郎……俺への嫌がらせを公共の電波でやりやがったのかッ⁉

 だが、これは、まだ、もっとトンデモない事態の始まりだった。

 何故か、この「『ヴォルテールの名言』ならぬ『ヴォルテールの霊言』」がSNS上でバズってしまったのだ。

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