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この状況って、萌? それとも百合ですか?  作者: ほのぼの日記
波乱万丈 文化祭編
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夏休み明け 初日 前編

 夏休み明け、初の登校日。

 夏休みが明けたからと言って夏が過ぎたというわけではないようで、朝なのにすでに暑い。

 俺はまだ夏服で登校しているけど、一か月以内に涼しくなるのか不安だ。

 陽があたって影ができるように、今日の空は高く蒼い。





 初登校日がちょっとズレてしまった俺にとって今日は初の全校集会がある。逆に言うと、これ以外の行事はたいしてない。

 ただ生徒視点から言うとこっちのがついでかもしれない。なぜなら、その後に文化祭出店決めをするからだ。 

 一年生ながら知っているのはシラバスに書いてあったから。

「おはよう~」

「おはよ」

 下駄箱で久しぶりの顔合わせに会話が弾む生徒たちの姿がある。

 俺もクラスメイトと挨拶を交わすが、それだけだ。だって俺と何気ない会話をするのはあかねと夏希くらいのものだし。

 教室に到着。

 先に教室に来ていたあかねと目が合う。あかねが傍まで寄ってきて

「おはよう」

「おっはよ~~」

 あかねとは久しぶりという感覚のない俺は特に会話のネタなどもなく、挨拶の後言葉に詰まる。

 そんな俺を助けるかのように、

「瑞樹ちゃん、文化祭何にするか案考えてきた?」

 あかねは今日のことを話題に持ち出す。

「いや、大変じゃなければいいかなって思っているだけだけど」

「甘いね~、瑞樹ちゃんは」

「そ、そうかな・・・」

 見透かしたように言うあかねにちょっとたじろいでしまった。

「クラス、いや学年で人気の美少女が持ち上げられないイベントはないんだよ!」

 学年で人気があったのか・・・・・・初耳だ。

 それにしてもだ。

「そんな簡単に矢面に立たされるなんて・・・」

 そこまで言った俺を遮るようにあかねは口を開いた。

「ふふふ・・・文化祭の出し物で人気店部門、売り上げ部門、舞台部門で入賞すると」

 そこであかねは勿体付けるように一呼吸。

「すると?」

 俺は続きを促す。

「学食ただ飯十回や商品券だったりとその年によって違うんだけど、ちょっといい物が貰えるらしいの」

「そ、そうなんだ・・・そんな情報どこから・・・・・・」

 兄弟姉妹のいないあかねも俺と同じことくらいしか知らないと思っていたんだけど・・・・・・

 ちょっと気になって、思わず声に出ていた。

「うちのクラスの新聞部所属、立花ちゃんから聞いたのよ」

 そう言ってあかねは人と人、机の間を抜けていって、ちょっと幼さの残る顔立ちで小柄な体型の女生徒の手を引っ張って連れてきた。

「立花ちゃんです!」

「え、あ、えっ?? 立花加恋たちばなかれんです」

 自己紹介をした彼女はぺこりと頭を下げた。

 俺もつられるように頭を下げ、自己紹介をした。

「ね、立花ちゃん。瑞樹ちゃんは文化祭で主戦力候補でしょ?」

「そ、そうですね。人気度も高いですし、看板娘として客引き役にもピッタリ。協力してもらえれば部門入賞も夢ではないかと・・・・・・」

「あ、あ~~と・・・それはみんなは?」

 ちょっと逃げ場を探した俺はこの情報がどこまで浸透しているのかの確認をする。

「知ってますよ」

 立花さんに悪気のない笑顔で返された。

「そ、そうですか・・・・・・」

 血の気の引く思いだった。

「ということで、頑張ってね~」

「ちょ、あかね!?」

 あかねは手を振りながら自分の机に戻っていく。

 俺が引き留めようとしたところで久しぶりに聞くチャイムの音が教室に鳴り響いた。





 すぐに東雲先生が教室に入ってくる。

「揃ってるな~。じゃ、並んで体育館行け~」

 とことなくやる気を感じない先生の声に従って、出席番号順で並ぶ。

 委員長の夏希に先導され、他のクラスに続く形で階段を降り、体育館へ。

 体育館にはすでに多くの生徒が並んでいて俺たちもそれに加わる。

 全校生徒が静かになるのに少しの時間を要し、後静かになったのを見計らって朝礼が始まる。

 校長先生の偉いコメントをいただき、いただき、・・・・・・長い。

 この年じゃわかる人なんてそうはいないだろうに。これなんの特訓だろう。

「長くない?」

「暑いね・・・・・・」

 ちらほらひそひそ話す声が聞こえ、いい気分転換材料にしつつ、終わるのを待った。

 やっと終わったときには、額に汗がにじんでいた。

 生活指導や部活の優秀な成績を収めた人に賞状渡したり、文化祭の連絡事項を言われたり、そしてちょっと足がつらくなってきたところで全校集会は終わった。





 教室に戻ってきて、

「席に着け~~」

 東雲先生が声を出し、

「これから文化祭の出し物を決めるぞ~。じゃあ、委員長頼んだ」

「は、はい・・・」

 いきなり声を掛けられた夏希は戸惑いながらも教卓に立ち、

「えっと文化祭実行委員の人も手伝ってくれますか?」

「は~い」

 そう言って男女一人ずつの実行委員も夏希を挟む感じで前にでる。

 左に立った男子は確か、紀國きのくに君って言ったっけ・・・・・・前期の成績上位者に入っていたような。

 紀國君はどちらかというとあまり目立たない系の男子生徒でものしずかなタイプだ。夏だというのに白い肌してるし、前髪は目にかかりそうなほど長い。とても活発な感じは見受けられない。

 右に立った女子高生。名前は確か、倉田星奈くらたせなだったか・・・・・・クラスのムードメイカー的存在でカースト上位者に位置する存在。

 髪は茶髪でロングヘア、先の方にちょっとカールが巻いてある。あかねと同じタイプに見えるが、あかねは自分を整えるメイクをするのが一般的だけど倉田さんは自分を魅せるメイクをしている感じがある。

 なんていうか、漂うギャルの雰囲気って言った感じで存在がキラキラして見える。

 そんな二人が案を募集する。夏希は補佐に就くみたいだ。

 倉田さんが聞いて、紀國君が黒板に書いていく体みたいだが、案が出ない。

 それを見かねた夏希は一つの提案をするのだった。

文化祭編に移りました。新章も楽しんでもらえたらと思います。<(_ _)>

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