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前日譚 1/2
遡る事、2015年、当時の東アジア地域は、日ノ出の経済と軍事によって、均衡が保たれていた。しかし、隣国の東台共和国で選挙が行われ、共産主義派の議員が指導者となった途端にこの国の政治が狂い始めた。
国民が私有している土地を強制に退去させたり、税金の急激な引き上げ、自由(言論・出版・信教)が大きく制限され、国民の不満が高まったものの憲法の改正により、指導者の権力が強大になり、例え、デモを起こしたとしても武力行使で鎮圧され、怪しい行為を行えば、すぐに連行されてしまう。インターネットも同様に制限され、政府や指導者に批判的な発言をすれば、すぐにネットは、遮断され、連れてかれてしまう。連行された人間は、どうなるかは、分からない。
そして、国民からありたっけ集めた税金は、医療や社会保障には、あまり回されず、軍事費や政府の役人の懐に注ぎ込まれていき、僅かな期間で民主主義から共産・独裁主義国家へと変貌してしまった。