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たんぽぽ的哲学  作者: 出入弦杜
初等講座
2/21

『韓非子』

「韓非子の言葉にこういう言葉があります。

 『狂者東に走り、逐う者もまた東に走る』

 この意味が分かりますか?」


「狂者っていうのは、狂った人ですか?」


「ここでは泥棒のことですね」


「つまり、泥棒が東に走って、警官も東に走るってことでしょうか?」


「直訳すればそうですが、それだけでは何の意味もない言葉になってしまいます。


 泥棒が東に走っている。

 それを追う人間もまた東に走っている。

 東に走っていることは同じだが、その内容は全く違っている。


 日本でも『人を見た目で判断するな』と言われますが、それと同じことです。


 よそから見ただけで確定的な判断を下すと、大きな誤解が生じることがあるということへの警告ですね。


 これは見た目だけのことを言っているわけではなく、口から発せられた言葉に対しても同じことが言えます。全く同じ言葉を投げかけられても、一方では貶す意味であることもあり、一方では愛情や心配の裏返しということもあります。


 それを感じられるようになると、生きる上で過ちや誤解が少なくなるでしょう」



 女子留学生レイプール=カザンが手を上げる。


「つまり、先生の顔にある青あざは、奥さんに殴られたことに変わりはないが、夫婦喧嘩ではなく愛情の裏返しということでしょうか?」



「…そうですね。こういうプレイです」

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