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たんぽぽ的哲学  作者: 出入弦杜
初等講座
17/23

『トーマス=カーライル』

「人生において、夢や希望を持つことは、大変結構なことです。

 しかし、夢や希望があるからと言って、目の前に迫っている困難、受験勉強や就職活動や仕事から逃げたりするのは宜しくないことです。


 イギリスの歴史家であるトーマス=カーライルは言っています。


『人生で最も大切なことは、はるか彼方にあるものを見ようとすることではなく、目の前にはっきり見えるものをきちんと実行することだ』と。


 夢や希望という甘美なことに目をむけ、苦難からは目を逸らしたいという気持ちは、誰にでもあるものですが、そんなときこそ、目の前のことを一つずつ堅実こなしていくようにしましょう。


 一つ一つ着実に結果を出すことによって、自信を身につけることが出来、他者にも実績として見えるようになります。自他共の信頼を勝ち取ることは、夢や希望を叶える手助けになる筈です。


 大きな夢や希望だけを一途に追うことも、一つの人生ではありますが、英雄でもない限り、現実的な選択とは言えません。


 ただし勘違いしないで欲しいのは、夢や希望に目を向けるあまり、現実から目を逸らすなと述べているだけで、嫌なこと自体から逃げるのは絶対にダメとは言い切れません。


 目の前のこと着実に実施し続けたとしても、何処にも繋がらない、繋がっていない場合もあります。


 例えば、酷いブラック企業に就職してしまったような場合。その場合は逃げてください。現実離れした夢や希望を追って逃げるのではなく、目の前にはっきりと見える苦難に対処するために、全力で逃げるのです」


女学生三輪来栖が手を挙げた。

「先生、何かある度、授業で心情を吐露するのはどうかと思います」




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