俺は俺
何か、設定崩壊を起こしそう。主にネオの設定が......
楽しめれば何でもいいんだよ!!(迫真)
闇の中で、作られた人形の様な無表情となっているネオは延々と同じ事を考えていた。自分は何なのかと考えては強制的に白紙に戻され、また考えては白紙に戻され......無限回廊にでも入り込んだような状態になっていた。
このままでは精神的に危ないかも知れないと危惧したネオは、一度頭を振ってリセットした。そこで気付いた。いつもとは違って思考がかなり狭まっていた事に。更に記憶を思い出した影響だろうか、一度頭を空っぽにしたら簡単に情報の整理が出来た。
思考する速度も先程とは桁違いになっている。何故今まで気付かなかった、と言うより今までこの状態にならなかったのかと考えて、一つの可能性を思いついた。
それは機械だった。使用中の機械のシステムを更新しようとしても、容量に余裕が無ければ更新できないというモノだ。それと同じならば、一度容量を空っぽにしたから思考力が上がった、つまり更新出来たという訳だ。
それが分かった時、全てのピースが集まった気がした。今までの記憶から今手に入れた情報を元にピースを嵌めて行き、パズルを完成させていく。
そして完成させて出てきたのが、『創られた存在』だと言う事だ。そう考えた理由としては幾つかある。
一つ、幼少の頃の異常な思考力や精神力だ。これは天才、天賦の才、鬼才、麒麟児、秀才、奇才、機才、異才、駿才、神童と言う事も出来るのだが。
二つ、人格が簡単にコロコロと変わった事だ。まず一度目『終』が終わり、二度目に『ルイン』が終わり、若干ではあるが三度目に『凰《俺》』が終わった事だ。合計して四回人格が変わっている。一般的には此処まで人格が変わる事は無く、多重人格と言った方が納得できる。
三つ目、人殺しや建物の倒壊をした時に全く罪悪感も忌避感も何もなかった。だが、これは人によるだろう。テロリストや精神病質ならどうかは分からないが。
四つ目、時々感情というモノが分からなくなることがあった。表面を取り繕ってやり過ごしたり等もしたことがある。特に、悲哀とか喜びとか寂しさとか愛? とかが分からなくなることがあった。
五つ目、出自が明らかではないのだ。母親は知っている。父親が死んだことも知っている。だが、何時生まれたのか細かい事が分かっていないのだ。ほんの些細な事だが、出生時の体重や大きさ、出生時間、病院、忘れた、若しくは無くして分からなくなったと言えばそれまでの事。
六つ目、人ならざる体質だ。これはオリジナルスキルの事でもある。それと、親と遺伝子情報が一致しない事に加え、ネオ自身に遺伝子情報が殆ど『無い』のだ。
この六つの事から『創られた存在』だと考えたのだ。精神病質に近いがそれとは全く違う精神構造でもあった為、精神病質ではない事は分かっている。
そして六つ目の遺伝子情報は今調べたのだ。
基礎的構造で言えば、人造生命体に近いだろうか。限りなく人に近付けた人造生命体と考えればいい。
そして、この諸々の情報全てを使って自分という存在を調べ上げた。そしてステータスの様に表示して、『世の中知らない方が幸せな事もある』というモノを痛感した。そして同時に[叡智]の報告の内容が良く理解できた。
表示されたのがこれだ。
『試験型神造生命体NO.000 固有名称 ファクティス=イミタシオン
MODE アルファ(オメガ) 現名称 ネオ 真名 アレス・クラトル・フォン・エンデ
データ
全世界唯一の試験型神造生命体。天地開闢と全く同時に創られ、世界機構の不具合によって安置されていた空間から出たと同時に破損した。
それを修復、再構築し終わるまで久年の刻を必要とし、それが完了した時、それまでの情報を消失しある人物に拾われた。
修復し終わった際、情報の消失に伴い種族という概念が発生した。その際の種族が狂子となった。
体を構築し、人と呼ばれる者を見て感情というモノを学習し、人格を形成する。これを存在機構として構築した。
存在機構
アルファ『神楽 終』 ベータ『ルイン』 ガンマ『静嵐 凰』 デルタ『ネオ(真名あり)』
現在 デルタ
デルタ以前の存在機構は破棄。現在最も最適化されている存在機構がデルタ。
保有能力
〔天地開闢〕
その名の通り世界を創める。森羅万象の始まりを司る。
〔万象終焉〕
その名の通り万象、世界すらも終わらせる。森羅万象の終わりを司る。
〔創世終世完解〕
天地開闢から万象の終焉までを視、知り、記憶する。それは叡智界も現象界も個人や世界そのものの記憶も含まれる。情報を司る。
〔臨写〕
認識したモノから全てをコピーし自身に上乗せする。
〔略奪〕
認識したモノから全てを奪い自身のモノとする。ただし、生物を自身のモノとする、つまり従える事等は不可能。
〔不完全完成体〕
永久に成長、進化し続ける。故に完全になる事は無くとも完成している。
〔永久機関〕
人と言う存在が発する体内エネルギー――パルス信号や脳波等――や、自身が発する無限のエネルギーを使用し活動を可能とする。
詳細
同列存在として『完成型神造生命体』というモノが一体だけいる。ソレに対しては自身の持つ能力は通用しない。また、ネオとしてのステータスのスキルは本来、人で言う『体質』の様なモノであった。これを表示させた事で消失した情報が復元され、上記の能力を使用することが可能となった』
これを見て、ネオは吹っ切れた。いや、開き直ったと言うべきか諦めたと言うべきか。それは分からないが、
「例え俺が人形でも創られたモノだとしても、今の俺が俺だ。これは今までもこれからも変わらない。変えるつもりもない。視せてみろ『俺』という存在を『俺』に」
全てを受け入れ、認め、確認する為の儀式的な言葉だ。だが、先程とは違いその表情は仙姿玉質な姿に似合う、付物が落ちた様な晴れ晴れとした笑顔だった。本人に気付いた様子は無いが、狼耳も九本の狐尻尾もピコピコフサフサと動いている。
ネオが受け入れ、言葉を紡ぎ終わったと同時に暗黒の空間に亀裂が入り白が溢れてくる。
「さて、さっさと戻るか」
そう言ってネオが一歩を踏み出した時、空間に黒と白が入り乱れ、そのまま消滅した。
誤字脱字があればご報告下さい。
あ、新しく書き始めました。
『異世界で幸せを望む悲しき龍』
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