記憶 弐
妄想を詰め込み過ぎた!! ヤバい。なんか設定が滅茶苦茶な気がする。ですが、これがネオの生い立ちだとしたら......妄想は最強なのだ(真理?←意味不明)
現場に来たパトカーに乗せられて警察署まで連れて行かれた終。署の一室で待っている間に、警察の一人が終にゲーム機を渡した。
ゲームの内容はチェスだ。何の変哲も無いボードゲーム。
呼び出されるまで、淡々とゲームをやっていた終。カチカチカチカチとプレイしていると、ゲーム機を持ってきたのと同じ人が終を呼びに来た。
終がゲームを返してその画面を見た時、その人の表情が固まった。その画面に表示されていたのはCPUの難易度が最高難易度。勝敗は十二勝〇敗。圧勝だった。
そのまま硬直してしまっている警察の人を尻目に終はさっさと部屋から出て行く。
それから暫く経ち、終はある施設に預けられる事になった。原因はあのチェスゲームだ。終の思考力が異常な程高い事がエライ人の眼に留まった所為でもある。
それから連れて来られた施設で三年間過ごした。その間に新たに名前を付けられた。その名前がルイン。
名前を付けられた理由は、終――ルインが口を開かず声を出さないからだ。一部の者が脳波から何を考えているか探ろうとしたが、一瞬にしてその機械が熱暴走を起こしたのだ。原因が分からず、何度も挑戦したがどれもこれも最初と同じように壊れてしまい、資金的に無理になり断念。
それからルインには一つの部屋と大量の機械。ゲーム機やパソコンを含めた物に埋め尽くされた部屋が与えられた。
その部屋で生活して三年が経った頃。施設がヤクザに襲われた。ある意味隔離状態だったルインはヤクザ達に連れられて、今度はヤクザ達の下で部屋が与えられた。
そこでルインは金を稼がされた。株を買ったりが主だったが、それでも相当な金額がヤクザの下に入って行った。だが、これがヤクザ達を破滅へ導く為の事だと、誰が気付いたのだろうか。
それから六年。徐々に仕込みをしていったルインは、ヤクザを壊滅させた。手口は簡単。
大量に発注した物の中にルグズナム、は無理だったのでアスパルテームを取り寄せ、ヤクザ共の食べ物に大量に混ぜ込んで、甘さから脳へのダメージによる頭痛で動けなくした後、警察のパソコンをハッキングしてこの場所のデータを送る。
そして建物の全システムを乗っ取り電波や機械の機能を落とし、ヤクザ共を混乱させる。銃の弾丸は装填されている物以外は全て処分してあったので、特に問題は無い。
そして建物の地下に当たる部分に二硫化炭素を充満させ、仕掛けを動かす。
そのまま混乱に乗じて建物を抜け出し、逃げる。そしてルインがある程度離れたところで仕掛けが発動し、建物の地下が爆発。そのまま地盤が崩壊して建物が倒壊。
警察も巻き込まれたかもしれないが、そんな事はルインの知った事ではない。そして逃げる時に盗っておいた金を使い電車に乗って更に遠くへと行った。
そこで名前を変え『ルイン』改め『静嵐凰』として家を買い、中学校に通い始めた。
だが、誰も凰に近付こうとはしなかった。雰囲気が不気味だったのだ。更に、頭も良く、いや、良過ぎたが故に疎遠されていた。
そんな中、『法幢凱斗』『阪森沙耶』『神無月凛』と出会った。
それから、凰は変わり始めた。『終』や『ルイン』としていた時とは違う精神構造へと変化していったのだ。これがこの少年の二度目の『終わり』と『始まり』だ。
そして、決定的に変わったのは三人が攫われた時だ。その時、脳が焼き切れるほどの速度で思考し、文字通り必死に探した。
見つけた時、犯人を見てキレた。本気ギレではなかったが、その犯人に致命傷を与えるくらいには切れていた。
なぜなら、その犯人がかつて『ルイン』だった頃の凰を攫ったヤクザの残りだったからだ。そして三人を助け出した凰は気を失い、駆け付けた警察等によって病院へ運ばれた。
そこで完全に三歳の初期の部分から、今までの部分の記憶が抜けた。だが、中学校に行っていた事や三人と友達だった事は覚えていた。殆どの知識までも失っていたいた事に加え、天才的な頭脳も凡人より少し上程度まで落ちた。
消えたのは、自分が天才だった事、知識、そして母親が死んだ時の事と施設、ヤクザ達の事だ。特に生活に支障は無かった事に加え、凰自身にも記憶に違和感が無かった為に何もなかった。
だからこその『異常』。精神状態がコロコロと変わってそれと一緒に人格や精神構造までもが変わっていく。まるで『自分』というのが定まっていない。
だからこそ、ネオは恐怖しているのだ。自分が何か分からない。自分が『終』なのか『ルイン』なのか『凰』なのか『ネオ』なのか、多重人格者と言われた方が納得できるそれ。
そうして、空虚な状態になったネオへと繋がる。




