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ダンジョン脱出

とても長いです。

 よし! 確認の前にこのダンジョン出るか。


 ......あった! やっと魔法陣見つけた! よし、この魔法陣に乗ればいいんだよな?


 キイイイィィィン!


 なんだよその音、耳が痛いんだが。


 その後は視界を光が埋め尽くし、気付いた時にはあの真っ白な場所にいた。


 なんでこの場所なんだよ? てか、あの変な音って絶対ここに来るときに起こった音だろ。


 まあいいや。どうしようか? 取り敢えず、尻尾の毛繕いでもしてよ。



 その後は十分ほど毛繕いを続けていると、六人が来たので途中でやめて立ち上がる。余談だが、この尻尾滅茶苦茶気持ちい。尻尾を伸ばせば自分を包むこともできる。


「よう。久しぶりだな」

「元気してたか?」


 ステル、ティナートが声を掛けてきた。それに俺は微笑みながら、


「ああ、久しぶり」


 と言うと、二人の後ろにいた爺ちゃん以外の三人も顔を赤くした。


「ひ、久しぶりね」

「やっと来たね!」

「久しぶり」


 レイア、リウナス、リカオの順番で返答してきた。レイアが若干どもってたが、そこはあえて突っ込まない。


「爺ちゃんも久しぶり」

「ああ、久しぶりじゃのぅ」


 爺ちゃんにも挨拶を忘れない。


「ところで、なんで俺をここに呼んだんだ?」


 疑問を聞いてみる。すると、ステルの方から返事が来た。


「ああ、少し検証することがあるんだろう? なら、ここで試すと良い。だが、終焉魔法と創始魔法は使うなよ?」

「ああ、分かった」


 なるほど、そう言う事か。なら、最初に試したかった事をやるか。


「『神器創造』!」


 そう言うと、俺の身体から眩い閃光が発生し、次の瞬間には俺は新しい武器、防具に身を包んでいた。


 ここでいきなりだが、武器、防具の階級について説明しようか。

 武器や防具には、下から〈下級〉、〈中級〉、〈上級〉、〈特級〉、〈特殊級〉、〈伝説級〉、〈神器級〉とある。

 下級から上級は人間の手でも作れるが、特級はドワーフの限られた者のみが製作でき、特殊級はダンジョンでしか入手することが出来ない。特殊級の武器になると国の情勢が傾きかねない物であり、伝説級になると、その国の国宝として扱われる。神器級になると神しか所持しておらず。人間は見ることすらできないそうだ。


 ところで、なぜ急に俺がこうして階級について説明し出したかと言うと、俺が纏っている武器防具が原因だったりする。


〔黒刀 『夜闇よやみ』 〈夢現級〉〕

 所有者とリンクし、所有者によって性能が変わる。

 スキル[百鬼夜行][夜之神ニュクス]を取得する。


〔白刀 『光燈こうひ』 〈夢現級〉〕

 所有者とリンクし、所有者によって性能が変わる。

 スキル [百鬼夜行] [昼之神ヘメラ] を取得する。


〔終焉の外套 〈夢現級〉〕

 所有者とリンクし、所有者によって性能が変わる。


〔終焉の軽革鎧 〈夢現級〉〕

 所有者とリンクし、所有者によって性能が変わる。


〔終焉の戦闘靴 〈夢現級〉〕

 所有者とリンクし、所有者によって性能が変わる。


 こんな装備なんだけど、夢現級って、何?

 しかもこっから変わるんでしょ?


 あ、変わった。


〔黒刀 『夜闇よやみ』 〈創始級〉〕

 夜の間所有者の能力に補正が掛かる。また、折れても魔力を通せば修復され、光を切ることが出来る。

 スキル[百鬼夜行][夜之神ニュクス]を取得する。

 所有者:ネオ


〔白刀 『光燈こうひ』 〈創始級〉〕

 陽が出ている間所有者の能力に補正が掛かる。また、折れても魔力を通せば修復され、闇を切ることが出来る。

 スキル [百鬼夜行] [昼之神ヘメラ] を取得する。

 所有者:ネオ


〔終焉の外套 〈創始級〉〕

 所有者に対する攻撃を軽減し、損傷しても魔力を通せば再生する。

 所有者:ネオ


〔終焉の軽革鎧 〈創始級〉〕

 所有者の行動速度、攻撃力に補正が掛かり、所有者に対する攻撃を軽減する。損傷しても魔力を通せば再生する。

 所有者:ネオ


〔終焉の戦闘靴 〈創始級〉〕

 所有者の足音や行動する際の音を消し、気配を薄くする。損傷しても魔力を通せば再生する。

 所有者:ネオ


 ......え? 創始級って何? 変わり過ぎじゃない?


 どうしよう? これ装備してて大丈夫かな?


 あ、この装備達の見た目を説明しようか。


 黒刀 『夜闇よやみ』と白刀 『光燈こうひ』は形、長さは一緒だ。長さは約73センチ、小さな返りのある打刀だ。夜闇の外見は、柄、鞘、刀身が漆黒で、光すらも飲み込みそうな色をしており波紋がない。光燈は柄、鞘、刀身が純白で、波紋は直刃、刃の部分は半透明で向こう側が透けて見える造りになっている。

 終焉の外套は黒のコートって感じで、袖から肩にかけて白の刺繍がされている。長さに関しては膝下まであり、袖は肘より少し長い。

 終焉の軽革鎧は黒に金と銀の刺繍がされていて、刀を差すための場所が左腰についている。

 終焉の戦闘靴は黒で、そこの方に金属が使われており、少しヒールがあって脛までの長さがある。


 分かりにくいだろうけどこんな感じだ。尻尾や翼の穴はちゃんと開いていたり、動きの邪魔にならないとかいろいろな効果があるけど、細かいことは分からないから置いておく。


「なんだよその装備。絶対神器級の装備じゃないだろ」


 ステルが若干あきれながら言ってきた。が、そんなの俺が聞きたいよ。なんだよこの装備。


「まあ、ネオの事だし大丈夫だろ。それよりよ、あの2つの卵どうすんんだよ?」


 ティナートが卵について聞いてきた。と言うか、俺への信頼高いな。


「あ、そういやそんなのあったな。で? どうすんだ? ここで孵化させてくか?」


 うーん、どうしよう? 大丈夫かな? あの卵結構なものだった気がするけど......


 よし、決めた! ここで孵化させる。


「ああ、ここで孵化させてもらうよ」


 俺はそう言いながら、[無限収納インベントリ]から2つの卵を取り出した。


〔金龍の卵〕

 卵に魔力を流すことで孵化させることが出来る。


〔黒龍の卵〕

 卵に魔力を流すことで孵化させることが出来る。


 へ~、これって龍の卵だったのか。結構でかいんだよな。縦に70センチ程の大きさがある。


「今から孵化させるからな」


 俺はそう言いながら2つの卵に魔力を流し込む。すると、2つはそれぞれ金と黒の光を弱く発し始めた。


 そうして二分程魔力を流していると、金の方に先に罅が入り、続いて黒の方にも罅が入り始めた。


 そのまま魔力を流し続けると、2つの卵は徐々に揺れ始め、最初に金色の龍が出てきた。


「キュルルゥゥ~~」


 続いて、黒色の龍が生まれた。


「キュウ?」


 2匹の龍は俺の目をしばらく確かめるように見て、何か分かったのか俺の方にかけてきた。

 俺は2匹を持ち上げると、そのまま尻尾を使って落ちないように支えながら可愛がっていた。


「ネオ、その子たちの名前決めてるの?」


 2匹の事を愛でていると、リウナスが聞いてきたが、勿論ちゃんと決まっている。


「ああ、金龍の方がシルニア、黒龍の方がセラ。これがこいつらの名前だ」


 俺がそう返答すると、リウナスが満面の笑みで頷いていた。


 っと、そういや、こいつらのステータス見てなかったな。[世界眼]や[叡智]を使えば相手のステータスを見ることもできるからな。



名前 シルニア 0歳

性別 女

種族 金龍


レベル 1

HP 1200/1200

MP 1360/1360

力 730 

防御力 760

俊敏 690 

持久力 720

魔攻撃 740

魔防御 680

運 173

魅力 437


スキル

[光魔法lv1][神聖魔法lv1][火魔法lv1][水魔法lv1][風魔法lv1]

[土魔法lv1][氷魔法lv1][雷魔法lv1][回復魔法lv1][結界魔法lv1]

[無魔法lv1]


固有スキル

[人化]


称号

【龍王】



名前 セラ 0歳

性別 女

種族 黒龍


レベル 1

HP 1320/1320

MP 1340/1340

力 760

防御力 720

俊敏 710

持久力 690

魔攻撃 750

魔防御 660

運 182

魅力 428


スキル

[闇魔法lv1][暗黒魔法lv1][火魔法lv1][水魔法lv1][風魔法lv1]

[土魔法lv1][氷魔法lv1][雷魔法lv1][回復魔法lv1][結界魔法lv1]

[無魔法lv1]


固有スキル

[人化]


称号

【龍王】


 っとまあこんな感じだな。つうか、[人化]なんて持ってるってことは人の姿を取れるのか?


 そんな事より龍王ってなんだよ! 俺だって龍神超えたりしてるけど、こいつらそんなに強くなるの?


「お前ら、人化できるか?」


 内心の考えはおくびも出さづに[人化]出来るか聞いてみた。


 すると2匹は俺の手の中から離れ、ある程度離れると、それぞれが光に包まれると、二人の12歳程の少女になっていた。



 ただし裸で。



 ティナートとステル、爺ちゃんは慌てて顔を逸らし、リウナスとレイアがどこからか(アイテムボックスから)取り出した服を二人に着せていた。


「ちょっと、なんでずっと見てたわけ?」

「え? 性別ない奴にそれ言うか?」


 レイアがなんかよく分からないことを言ってきたが、正論で返す。だが、「それでもよ!」なんて言ってるが、聞こえないふりしてシルニアとセラの方に歩いて行く。


「お兄ちゃん!! ちゃんとできました!!」

「兄に言われなくてもちゃんとできる」


 お兄ちゃんと言ったのがシルニア、にいと言ったのがセラだ。シルニアの見た目は金髪金眼で、セラは黒髪黒目で、二人共美少女だ。


「よくやったな、二人共」


 俺はそう言いながら二人の頭を撫でる。シルニアは嬉しそうに、セラは恥ずかしそうにして、若干躊躇っていた感じがある。が、すぐに気持ちよさそうに頭を撫でられていた。


「のぅ、ネオ、そろそろ行っても大丈夫じゃろうて、地上に降りるかのぅ? それと、そこの二人を龍神に預けたいんじゃが、いいかのぅ?」


 まあ、確認なんかは大体終わってたからな。[並列存在]を使ってあらかた確認し終えて、後は地上に降りるだけだが、この二人を龍神のところへ?


「それは俺じゃなくてこいつらに聞くことだろう?」

「ってなわけで、二人共、どうする? 俺と一緒に行くか、俺と別れてから強くなるか」


 俺は二人に聞いてみる。正直、この二人には強くなって欲しい。だが、どうするかはこいつらに任せることにする。


「私は、お兄ちゃんの足手纏いになりたくない。だから強くなる!」


 シルニアは最初から決まっていたようで、すぐに答えてくれた。だが、セラがまだ迷ってる。


「セラはどうするんだ?」


 俺が聞くと、セラは俯いたまま反応しない。


「別に俺と来ても良いんだぞ? 俺が守っとけばいいからな。ただ、その場合は強くなれない。俺が教えることは出来るだろうが、お前は教えてもらうだけでほとんど成長できないかもしれない。俺がいなくなった時にお前がやられるかもしれない。俺には守り切れない時があるかもしれない。ずっと俺に頼っていて、一人になった時にどうする? 怖いから逃げてたら、何も成長することはできない。このまま俺について来て怖がりのままでいるか、シルニアと一緒に強くなるか、選ぶんだ」


 セラは俺から離れることを怖がっている。[世界眼]を使えば心を読む、視ることもできるが、今は感情を視て、セラに道を示してみる。俺と一緒に来るかと聞いた時にこっちに来ようとしたが、ずっと怖がりのままと言うと迷いが生まれた。俺に会えない恐怖と、怖がりなままでいたくない事で迷っているんだろう。セラはそのまましばらく俯いて考え込んでいた。


「私は、怖がりじゃない、だから、強くなる。兄に馬鹿にされないように」


 精一杯の虚勢を張りながら答えた。眼には覚悟の色が見えることから大丈夫だろう。


「よく言った。なら、がんばれよ二人共」


 俺に出来るのはこう言う事だけだから。二人は目に涙をためながら頷いた。


「話はまとまったかのぅ? それなら、そろそろ送るぞ?」


 俺はその言葉を聞き、頷いてから創始終焉神王を意識する。すると、俺の身体が光に包まれ、翼と尻尾、狼耳が無くなり、人間の姿になった。変わったところは、髪が漆黒になって毛先が十センチ程金、銀、白になっているところか。


 俺のこの姿に皆驚いていたが、先程とは別の光が俺を包み始めたのを皆が気付き、


「ネオ、またのぅ」

「元気でな!」

「しばらく頑張れよ」

「じゃあね!」

「また来ると良いわ」

「ん、じゃあね」

「お兄ちゃん、次会う時は強くなってるからね!」

「次会った時兄をびっくりさせてやる」


 それぞれが挨拶してきた。


「ああ、またな。二人も、がんばれよ」


 俺がそう言い終わると同時に、光が一層強くなり、俺とシルニア、セラは同時にそれぞれの場所へ送られた。



分からないところとかは質問してくれるとありがたいです。

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