神との会話
かなり短いです。
「ん、う、あれ、ここは」
俺が今いるのはいつか来たことのある真っ白な場所だった。
というか、俺は死んだはずじゃなかったか?
「お、目覚めたのぅ」
と、俺が疑問に思っていると声が掛かった。
声が掛かったほうを見ると、
「爺ちゃん」
そう、爺ちゃんがいたのだ。
「久しぶりじゃのぅ。コウ」
「久しぶり、あれ? 兄さんはいないんだ?」
周りを見回してもいなかったので聞いてみた。
「ここは地球とは別の世界じゃからな、こっちには来れないんじゃ」
「そうなのか」
「じゃが、他の奴らはそろそろ来ると思うぞ」
ん? ほかの奴ら?
俺がそう疑問に思っていると、光の粒子が集まって、五人の形を形成した。
「俺は戦神ステルカタマルト、よろしくな」
そう言ったのは身長180センチ程の赤髪赤目の男性だ。
「俺は技神ロジーアティナート、ティナートと呼んでくれ」
こっちは身長175センチ程の黄髪黄目の男性。
「私は魔神レイアブレイリー、レイアと呼んでくれ」
紫髪紫目の身長160センチ程の女性だ。
「私は生命神ウィットリウナス、リウナスって呼んでね!」
水色の髪に水色の目をした160センチ程の女性だ。
「破壊神ストロミールリカオ」
こっちは灰髪灰目の150センチ程の女の子。
「なんでこんなところにこの世界の神様が全員揃ってるの?」
ものすごい疑問だ。俺の為に来た感じかな?
「ホッホッホ、それはお主の為に来たのじゃ。コウ」
「なぜ? 俺は死んだはずだぞ」
俺の為に来たのは分かったが俺は死んだんだ。
「厳密に言うとお主は死んどらんからのぅ」
「どういうことだ?」
「まあ、あれだ、また生き返れると思っとけばいい」
戦神がそう言ってくるが、本当にそれでいいのか。
「まあいいか。ならどうするんだ?」
そう、生き返れるといっても何もしないわけにはいかないだろう。
「ああ、準備はこっちでやってあるからお前は特に何もしなくていいぞ」
ティナートに言われたが、なんか釈然としない。
「まあ、いいじゃない。あなたにはあまり苦労掛けたくないのよ」
レイアが顔を赤くしてそっぽ向きながら答えた。
「レイちゃん照れてる~」
「ちょっと!」
リウナスがレイアを茶化してる。それを見て無意識に微笑んでいたらしい。
「やっと笑った」
破壊神の子が言ってきた。
「やっと笑った?」
「ん、さっきまで悲しそうな顔してた」
どうやらそうらしい。
「ありがとな」
「......ん」
思わず頭を撫でてしまったが、顔を赤くして俯いてるからいいんだろう。
「あ~! リカオちゃんだけずるい~!」
リウナスがなんか言ってくるので、撫でるのを止める。
リカオが残念そうにしてるが仕方ない。リウナスが五月蠅そうだからな。
「フォッフォッフォッ、賑やかじゃのぅ」
「まあ、こういうのも悪くないね」
思わず爺ちゃんの呟きに答えてしまったがまあいいだろう。
「なあ、クレエの爺さんよ、そろそろ時間じゃねえか?」
「もうそんな時間かの?」
「ああ、そろそろ時間だ」
爺ちゃんとティナート、ステルがそんな会話をしていた。
「そうか、もう時間なのか?」
「そまんのぅ」
「まあ、教会に行けば会えるわよ」
レイアに教えてもらった。よし、ならよく教会に行くようにするか。
「え~、もう時間なの?」
「ん、じゃあね」
皆がそう言うと俺は光の粒子に包まれた。
「じゃあな。また会おうぜ」
俺はそこで意識が途絶えた。




