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君の夢で僕は旅をする  作者: 染樹茜
人生は一番美しい童話である
94/133

人生は一番美しい童話である(94)

 視線がセリーヌに突き刺さる。身体の中を舐め回されるような、まさぐられるような、気持ちの悪い感覚に襲われる。アルバートの能力を聞いたことはあった。この身をもって体験するのは初めてだった。


 見ないでくれ、と叫び出したくなった。


 そして今まで自分が心を覗いてきた人間を思い起こした。


 いい記憶ばかりではない。いい使い道ばかりではない。どうでもいいことに使ったことも、これから先の運命を本人に伝えたこともある。


「あなた、あと10分以内に死ぬのね」


「ああ。何をしたの? 彼とも長くはいられないのね」


 何人、自分は傷つけてきたのだろう。


 同じことを今から自分がされるだけ。自分がしてきたことの反復を、アルバートはしようとしているだけ。


 過去を覗くこと(・・・・・・・)で。


「今言われて困ることはないか? 私達家族に(・・・・・)隠していることは、何もないか?」


 少なくとも今はない。だけれど。


 人には言えない秘密が、全ての力の引き金に成りうる。

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