表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
君の夢で僕は旅をする  作者: 染樹茜
一灯を下げて暗夜を行く
100/133

一灯を下げて暗夜を行く(1)

 雨が降っていた。


 それはしとしとと地面に痕跡を残す。それで埋めつくされた地面は、何処から濡れ始めたかなど全くわからない。


 セリーヌは窓を少し明け、生臭い匂いと雨の湿った匂いが入り交じる微妙な風に鼻をしかめた。この匂いがあまり好きではない。だから夏の終わりは好きではないのだ。台風なんていうのがなければ、とても過ごしやすい季節だというのに。


 寒いよりも暑い方が好きだ。寒さは感覚を鈍らせる。嗅覚、視覚、聴覚。その全てが若干鈍った中で行う"制裁(ころし)"は少しの恐怖がつきまとう。常に恐怖と隣り合わせなのは間違いないのだが、このあとの季節は恐怖が四六時中後ろをついて回る。


 そしてその恐怖に抗えない人達が、その恐怖の対象を殺していく。


 そんな単純な話なのだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ