拝啓
前略。
お父さんお母さん元気ですか。私は元気です。今はチーム魚肉ψというアホの集まりに私も混ざっています。おかげで私もアホになりました。
ところで、ここは何処かというと広島なのですが、何で私がここにいると思います?
実を言うと私も分かりません。いつの間にか連れてこられてました。というか来てました。もう少ししたらそちらに帰ると思いますので、楽しみにしてて下さい。
P.S もみじ饅頭も送っときます。家族で食べてください。
笹太より
「…ふう。」
ここまで書いて俺はペンを置いた。我ながら綺麗な字で書けたと思う。
「みづー、何してんの?」
振り向くとそこには髪を結びながらこちらに向かってるなおが。「手紙」とだけ短く答えると、「ふぅん、」と素っ気なく返された。
「というか今日天気いいよ、散歩いかん?」
「何、急に。どした?」
「うーん、別に何もないけど。なんとなく?」
首をかしげながら答える彼女にふは、と笑って一言「めんど」と答えた。
「みづつれないなー、じゃあチョコ買ってあげるけ」
「お、いいねー乗った。」
玄関へ向かおと、一人でに開いたので何かと思ったら、騒がしい二人が帰ってきた。
「ただいまーー!!!」
「きあろうるさい…ただいま、」
髪の毛を2つに縛ったカロが大声で叫ぶと静かにろろろが突っ込む。こんな見慣れた風景でも、なぜか懐かしく感じて。
「うはー外さっむい!もう少しで雪降るよ!降るといいな!」
「願望かよ」
「というか、うちらも散歩行こうと思ってたんだよねー、ろろろ達も来る?」
「え、僕たち帰ってきたばっかなんだけど…んん、いいよ、行こー」
「行く行く!!」
なおが二人を散歩にお誘いするとろろろは少し考えてから笑って答え、カロは元気良く返答する。
こんなうるさい毎日だけど、俺はそんなうるさい日常が大好きです。
前略。
二通目の手紙ですが、お母さん、お父さん、元気ですか。私はとっても元気です。毎日楽しくて困ってます。最近寒いですね。友達が風邪を拗らせたので、お母さん達もお気をつけください。ところで、里帰りの件ですが、もう少しここに留まっていようと思います。楽しみに待っててと言ったのですがすいません。
P.S 私も風邪引きました。
笹太より