表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

祭の跡。言葉の痕。

ぎらぎら輝く太陽の下で、ぼんやり疲れた顔をしていた二人。

ソーダ味は溶けようとしている。

海を目の前にして、二人は黙ってアイスをなめている。

その中学生二人は、恋人同士に見えなくもない。

「行かなくて良かったの?」

女の子が言った。

「いいんだ。俺、腹減ってないから」

「そっか」


アイスはいずれ無くなる物である。

陽は暮れるものである。


女の子は立ち上がった。スカートの砂を払う音が、空気を硬くする。

「わたし行くね」

「ああ、またな」

「次は学校かなぁ。暇ならまた呼んでね」


呼べねーよ。

その時は、笑ってた気がする。いずれ陽は暮れるのになぁ。


男の子はいつまでも、そこに座っている。

海を見つめて、あるいは睨まれているのか。

一歩も動けないでいる。買い出しの連中は、見事に空気をブチ壊してくれる。

夜明けの太陽みたいな


「おい、アイツ帰っちゃったの?」

「ああ、なんか、帰った」

「なんだよー!何で?何話した?」

「なんも話してねーよ」

「マジでホント!?」

「暇だったら、また呼んでだって」

「ふーん」



「まー俺達って結構暇だよな」

「まーな」恰好つけていやがる。


海は青かったし。

みんなで食ったアイスは旨かった。

体は泥のように疲れていたし、夏の陽射しは狂ったように空気を暖めていたけど、あの娘は可愛かった。

アスファルトは僕らの影を映し出していた。

祭の後は、いつだって寂しい。陽はいつか暮れるのだ。



『次は、いつ暇?』


そして夜明けの太陽みたいに

みんな俺の中で生きています。アドバイス等あったら、お願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 昔送っていた…送りたかった青春を思い出しました もう青春は二次元においていき、彼女たちに奉げています くいはないです
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ