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何物
「もう、あさか。」
毎日同じような、型にはまった生活をする日々に嫌気がさす午前六時半。
階下から聞こえる雑音にうんざりとしながら、一日が始まる。
今日の"これ"は現実だろうか。
そんなことを考えながら階段を下る。
僕は明晰夢を見ることができる。
明晰夢とは自分が夢の中にいることを自覚しながら見る夢のことだ。
夢の行く先を思い通りに、現実世界に夢見る結末をつくり出すことができる。
故に僕は迷う。
「自分は何者なんだろう。」
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