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学校計画

「が、学校・・・?」



目をぱちぱちさせて困惑した様子のシスター・セシリアに、私は説明しました。



「一般的な職において、読み書きができたりそろばんが使えたりといった一般教養が身についている方は重宝されることが多いです。ですが今は平民の方がそういったことを学ぶにはそれぞれの家庭で行うしかありません」



「ああ・・・そうだね。ここでも、せめて読み書きだけは教えてやろうとはしているけれど、なかなか難しいのが現実でね」



シスターは少し気を取り戻しておっしゃいました。



「ええ、ですから孤児院内に『学校』を作って子どもたちに勉強を教えてあげるのです!」



私はグッと拳を握ってお伝えしました。


家庭で担うべき部分が足りていないなら、それに代わる機能をつくるしかありません。


「とは言ってもねえ・・・さっきも言ったけど、先生役をやりたくても私らじゃあ人手が足りていないんだよ。聖書やなんやは教えてやれるけど、そろばんなんかは教えられないし・・・」



シスターは残念そうに顔をしかめました。



私たちの話し声を聞いて、不思議に思ったのか子どもたちまで集まってきました。


みんな静かに、話の成り行きを見守っています。



「確かに、全てを孤児院内で、それも、大人たちだけで担おうとすれば手が回らないと思います。」



そう言って、私は子供たちのほうへ向き直りました。



「ですから、この子達にも先生になってもらいましょう!!」



私はにっこりと微笑みました。





なにかの本で読んだことがあるのですが、

教育法のひとつに、子どもたちの代表者が、他の子どもたちに指導をするというものがあるそうです。



まず、指導者である知識を持った大人が、2.3人の子どもに指導をします。



その子どもたちは、お互いに理解を確認し合い、さらに別な子どもたちに教わったことを伝達します。



人に教えることは、教える側にとっても勉強になるのだそうです。



これなら、大人が教える時間がたとえ週に一度でも、子どもたちだけで学習することができます。




「教師役は、私が担います。また実際に商家で働く方々も、ご紹介できます」



私はマリーナ師匠や、エレンさんや、イヴさんを思い浮かべました。


彼女たちなら、お願いすれば快くお手伝いに来て下さることでしょう。



何よりここの子どもたちは、年長者たちがとても面倒見がよいのです。



「いくつかルールや指導の必要な部分はありますが、上手く回れば孤児院の子どもたちで回る学校が出来るのではないでしょうか」




私は再び、子どもたちとシスターに向かってにっこりと微笑みました。

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