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次の美しさを求めて。

「次はね。お洋服を何とかすべきだと思うの」



今日もエレンさんのお店で髪をメンテナンスしていただいた私とマリーナ師匠は、

お店の端にあるサロンスペースでお茶をいただきながら、話し合っていました。



(最近はカフェの代わりにこのように談笑なさる女性も増えてきているのだとか。さすがエレンさんです)



「お洋服・・・ですか?」



私は首を傾げました。

またも、私にはあまり馴染みのない分野です。



「そう!確かに私たちは髪やメイクの術を身につけたけれど、お洋服は今までのままじゃない?私それじゃダメだって気づいたの」



師匠は飲んでいたお茶をテーブルに置きました。


「だってあの灰を被ったお姫様の話も、綺麗なドレスや靴をもらって始めて王子様に見初められた訳でしょ!?どんなに美人でも、ツギハギだらけの普段着じゃ絶対に見初められることはなかったと思うの!!」



ガーーーン!

私は脳天を叩かれたかのようにショックを受けました。


さすが師匠。私は全く思い当たりませんでしたが、その通りです。


綺麗なドレス。言うのは簡単ですが、ドレスにも様々な形、色の歴史があり、流行り廃りも激しいものです。


舞踏会の中でも浮きすぎず、王子様の目を引くようなドレスを見事身につけて現れるなどということは、並大抵のことではありません。



卓越したセンスがなくては出来ないことです。

魔法使いのおばあさん、さすがです・・・。



「あら、次はお洋服を探してるの?」



私がショックを受けて固まっていると、エレンさんが声をかけてきて下さいました。


どうやら聞こえていたようです。



「女性の美しさにドレスは必須だものね」


エレンさんは腕を組んでうんうんと頷いています。



「私の知り合いがやってるブティックが同じ通りにあるよ。良かったら紹介しようか?」



「お願いします!!!」



私と師匠は声を合わせて答えました。





・・・



「ここみたいね」



私とマリーナ師匠は、エレンさんのお店を出ると早速教えていただいたブティックへ向かいました。



「うう・・・ドキドキする・・・」


元来人付き合いがあまりお得意ではないというマリーナ師匠は、緊張した様子で手に何か書いて飲み込む仕草をしています。

何かのおまじないでしょうか。



「いきましょう」



私はドアを押して、店内に入りました。


お洋服についても不勉強ですが、髪型やお化粧と同じくきっと奥が深いはず。


きっちり、学ばせていただきます!!


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