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大変身です!




「それぞれ説明するね!

まずマリーナちゃんは、普段無理やりに巻き髪にしてたでしょ?髪がだいぶ傷んでいたわ」



「どきぃ!」



「それにお顔の雰囲気と考えた時に、あのドリルみたいな髪じゃなんだかすごくきつく見えてた」



「えぇ・・・言ってよ・・・」


師匠は項垂れました。



「だからね!せっかくのそんな可愛らしいストロベリーブロンドを活かすためにも!」



じゃじゃん!とエレンさんはもう1枚の鏡で後ろ姿も写しました。



「じゃーん!ボブスタイルにしてみましたー!!」



長くて巻かれていた師匠の髪は、今やスッパリと短くなっています。


大変可愛らしい雰囲気です。



「すごい・・・!師匠!とってもお似合いです!!」



師匠はいつもの「師匠じゃないわよ!」という謙遜も忘れ、鏡を呆然と見つめています。



「こ、これが・・・私・・・」



マリーナ師匠もおっしゃっているように、本当に先程までの師匠かと驚いてしまうくらい雰囲気が変わっています。



「傷んでいた部分を全て切ってしまった代わりに、毛先にパーマをかけてフワフワにしたの。あとは前髪を重ためにした事で、ちょーっときつく見えていた眉毛も隠してみたわ」



エレンさんは得意げに話し続けます。



「それから今日はサイドに三つ編みでお団子を作ってみたの。可愛さを出すためにリボンの飾りもつけてね!メイクもタレ目風メイクでとにかく可愛い雰囲気全開にしてみました!!」



なんということでしょう・・・!

確かに、少し厳しい雰囲気に見えていた師匠の面影は、もうありません。


ストロベリーブロンドの髪は、師匠の動きに合わせて肩の上をフワフワと動きます。

耳の上であんだふたつのお団子もとってもよく似合っています。まるでかわいい羊さんのようです。



髪型やメイクで、ここまでガラッと変えてしまうことができるなんて知りませんでした・・・!




「で!」


呆然と鏡に見入ったままのマリーナ師匠を置いて、今度はエレンさんがくるっと私の方に向き直りました。



「フィーナさんの方はね!」


エレンさんが熱さを落とさず話し続けます。




「かっちりした雰囲気だったけど、髪を解いてみたらふんわりとしたクセがあったのよね!だからそれをそのまま活かすことにしたの!」



確かに、私の方はパーマなどをかけていないようですが、こちらも毛先がくるんとまとまっています。

長さは腰程まであるのに、途中途中でくるくるとした髪がアクセントになって、重たさを感じさせません。



「今まできっちり横に流しちゃってた前髪は、梳いてナナメに流れるようにして軽さを出したわ!それからサイドの髪は長めに残すことで、ウェーブして顔周りが華やかになるようにしたの!」




「それからアレンジは、今日はシンプルにハーフアップにしたわ!その代わりに三つ編みを少し入れて、花飾りをつけて華やかをアップね!お化粧も、フィーナさんは元々まつ毛が長いし、肌も白いけど、なんだかかっちりし過ぎだったのよね。不健康そうにも見えたし。だからマスカラでまつ毛を際立たせたり、チークで血色感を出すことで、より素材の良さが際立つようにしたわ!!!」



エレンさんはふんすー!!と鼻息荒く、説明を終えました。



「とにかく華やかに!王道お姫様を目指しました!!」



本当に、目はいつもよりパッチリ見えるし、頬や口に明るく柔らかな色がついたことで、とても明るく華やかに見えます。

いつもの地味な私の顔ではないようです!




「フィーナもとっても似合ってるわ!これなら本当に王子様に声をかけられてもおかしくないもの・・・!!」



師匠も褒めてくれました。嬉しいです。



「ありがとうございます・・・!本当にすごいです、エレンさん!!」



「えへへぇ・・・こちらこそ、ありがとう。女の子の髪をいじるのも久々だったし、それも好き勝手できるなんて本当に嬉しかったよ」



エレンさんは照れたように頬をかきました。



「お店ではお父さんの代からの男性しかこないからね・・・。でも2人のおかげで、いい気分転換になったよ」



そういったエレンさんは、嬉しそうにはしているものの、先程とは打って変わってなんだか寂しそうです。



「またいつでも髪いじらせてね、普段のヘアアレンジとメイクの方法は今伝えるから・・・」



そう言って背中を向けようとしたエレンさんの手を、私はガシッと掴みました。



「エレンさん!!お店を出しましょう!!!」



「へ・・・???」

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