醜い王様は裸になりたい
あるところに醜い王様がいました。
どれくらい醜いかと言うと、豚のようなお腹に、短い手足を生やし、顔はアヒルより間抜けな顔でした。
そんな王様は、王子様の頃からいろんな家来や国民から笑われて、とても恥ずかしがり屋になってしまいました。
自分の体が恥ずかしいので、体が見えないくらい立派な衣装を着て、顔が目だ立たないくらい大きな王冠を被って、誰の目も届かないくらい高いお城の塔の上で暮らしておりました。
ある日、隣の国の王様が裸でパレードに登場したと言う噂が風の便りにのって醜い王様の耳に届きました。
醜い王様の国は夏はすごく暑い国なので、国民の多くは涼しい格好で堂々と歩き回っています。
自分も一度で良いから裸で国の中だけでも自由に歩いてみたいと思いました。
ある日、ふと鏡に映った着ぶくれの自分を見て思いました。
いくら服で隠そうとしても醜いものは醜い。
醜い王様は、服を着ても王冠を被っても醜い王様なのだと気がつきました。
分厚く重い王様の服もマントも王冠も、醜い王様の恥ずかしい気分を隠すには足りませんでした。
どうせ醜いなら、楽な格好な王様になろうと思うようになりました。
そして、裸でお城の外に出てみました。
お城からとても醜いおっさんが飛び出てきたので、それを見た子供たちは王様を指さして笑いました。
大人たちも指をさして腹を抱えて醜い王様を笑いました。
笑われようとも王様は王様です。
醜い王様は一番醜いのは自分の姿を受け入れないで恥ずかしがっていた昔の王様の心だと気がつきました。
笑われることに慣れた醜い王様はお城に戻って気楽な服装になりました。
醜い王様は、醜い王様の命令に従ってお城を守る兵隊に言いました。
醜い王様の命令を守ってお城の番をしてくれて今までありがとう、と。
兵隊さんたちは、醜い王様でも守るのが先代の王様との約束ですと答えました。
醜い王様を大切に思っていてくれた先代の王様が、いつも醜い王子様の願いを聞いてくれていたことを思い出しました。
それから、醜い王様は、裸でパレードをしたと言う隣の国の王様に会いに旅にでました。
どうして裸でパレードしたのか聞きたくなったから。
面白い童話には及びませんが、感想やご指導などお待ちしております。




