第三話:回復
更新遅くなり申し訳ありません。
隊員による、痛み刺激は続いてはいるが、意識は回復しない・・・
車内にサイレンの音が頭上の鉄板を通してまでも聞こえる。
隊員は、5分おきくらいに血圧を測り、医師に報告するための記録を作っていた。
隊員が、胸骨に痛み刺激を与えると一瞬ではあるが、目が動いた。
隊員はそれを確認すると、
「光輝くん?わかる?さいとうくん」
としつこく光輝に問いかけると、
光輝がゆっくり目を開けた。
隊員が再び問いかける。
「わかる?喋れる?うなずいてみて」
すると、
「わかる。」
と隊員の問いかけに対して答えた。
「いまから、病院行くからね。意識失った時の事覚える?」隊員が光輝に聞くが、
光輝は
「覚えてない。」
という答え。
隊員は迷っていた…
あの事をもう一度聞くべきかどうかを…
迷っていた…
そうこうするうちに、
救急車は、厚生年金病院の救急入り口に到着していた。
ストレッチャーに乗った光輝が2人の隊員に連れられ救急車からおりてきた。
そして、待ち構えていた
医師が光輝に質問した。
「わかる?」
光輝はうなづいた。
「お母さんは?」
医師が聞いた。
「わからない」
「じゃあ、電話番号わかる?」
医師がそう聞くと、光輝は医師に母の電話番号を教えた。
それから光輝は、CT、各部レントゲン、血液検査などの精密検査をうけたが特に異常はなかった。
母は一向に病院へこない。
それも、そのはず・・・
連絡が取れなかったのだから・・・
でも、医師はどのタイミングで患者の光輝に話すかを迷っていた…
いつかは言わないといけない
それは、
「医局長に怒られるから…」
そう、
所詮、この医師も世間体だった・・・
そもそも、なぜ医局長に怒られるのか
それは・・・
医療費を払なければ
この病院にいられないから
そうなれば、ますます光輝が可哀想だから・・・
主治医の医師は決心した。
医師は、いつものように
自然体で光輝のところへ歩いた。
笑顔で行かないのは、そんな顔で話すことではないから…
「光輝くん?」
「なに?」
「実は…お母さんの携帯
が解約されてた…」
これからも、私、K.TAKESHIをよろしくおねがいもうしあげます。