あいまい
わたしの中はあなたでいっぱいなのに
あなたの中に私はいない。
どうか私の前から去って欲しい。
そうすれば
わたしはあなたを失った大きさで
あなたへの気持ちの大きさを知ることができるだろう。
あまりに大きな空虚の前に
わたしは立ち止まって
そしてきっと歩き出せなくなるだろう。
慟哭も恨みも嘆きも
これからはわたしの友になる。
何度でも空虚から目を逸らし
そして何度でも空虚を見つめずにはいられない。
繰り返し、繰り返し、そう繰り返し!
そうでなければいけない。
そうでなければ
気持ちなんて曖昧無形、確かめる術なんか無いのです。
私はわたしの気持ちを、そうすることで本物にする。
磨いて磨いて宝石にする。
祝福しないことが私の誠実だったなんて、あなたは理解が出来ないでしょう。
そう、それで、それで、良い。
理解できない事が正しい。これは私のわたしだけの気持ちです。あなたにあげることは出来ない、大切な傷なんです。
あなたの恋人は、今もあなたを大切にしていますか?
あなたは、あなたの恋人を今も愛しているでしょうか
あなたの子供は、もう大きくなったでしょうか
いつの日か
あなたが私に笑顔で致命傷を贈ってくれることが
わたしの夢です。