第六章あらすじ&登場人物紹介
<あらすじ>
クリスとヴォルフの二人は、戦乱を避けクリスの故郷であるリグリア村へと辿り着いた。
だがそこに広がっていたのは穏やかな故郷の姿ではなく、何度も魔物の襲撃を受け閑散とした村の姿だった。そこでクリスは正体を隠したまま両親と再会し、魔物の親玉を倒しに行くという父親にヴォルフともども同行し、途中うっかり口を滑らせ父親に正体を見破られるが、無事に魔物を討伐に成功する。
実家に帰ったクリスは母親にも自らの正体を打ち明け、束の間の休息を得る。
クリスは自身の先祖のクリストフが英雄アウグスト、そしてクリスの前世であるアンジェリカの仲間だったのではないかと考え、家探しを決行する。
そこで見つけたのは、クリストフが持ち帰ったアンジェリカの形見の杖と、かつて三人が世界を救うために「大地の中心テラ・アルカ」という場所に向かったという記述がされた日記だった。
世界を救うため、リルカと再会する為に二人はクリスの両親に別れを告げ、北を目指し旅を再会する。
雪山を超え無事にユグランス帝国へと入り込んだ二人は、そこでとある村が「ルディス教団」らしき怪しげな集団に操られているという話を聞く。村人の男の協力を経て、二人は怪しげな儀式の現場を目にする。そこでは、人間を魔物へと変えるという儀式が行われていた。
クリスは儀式を止めようとするが、そこに現れたのは同じように潜入していたリルカとレーテの姿だった。
一行は敵に囲まれひとまず撤退するが、翌日リルカ、レーテと共に村の奪還を試みる。
クリスは瘴気に侵され魔物と化した人々を浄化していくが、その途中ホムンクルスを操る大罪人「ベルファス・クロウ」に遭遇する。ベルファスは人々を吸い込む不可思議な穴を出現させ姿を消す。クリスは人々を助けようと足掻きレーテと対立するが、その直後レーテに殴られ意識を失う。
目覚めたクリスが見たのは、村人の姿が消え静寂に包まれた村の姿だった。
村人を救えなかったクリスは意気消沈し、一人になったところを魔物に襲われ殺されかける。だがその時頭の中で声が響き、クリスは意識を失う。
駆けつけたヴォルフたちが見つけたのは、どうにも様子がおかしいクリスの姿だった。
問い詰めるレーテに、クリス(?)は自身の前世である「アンジェリカ」だと名乗る。
心に傷を負ったクリスはしばらく目覚めないと説明するアンジェリカに、ヴォルフたちは困惑しつつもクリスの意識の目覚めを待つことになる。
だが、十日ほど経ってもクリスはアンジェリカのままだった。痺れを切らせたレーテはクリスの目覚めを待つことなく「テラ・アルカ」へ向かうと告げ、アンジェリカは不満を示す。
その夜、一人で部屋にいたヴォルフの元にアンジェリカが忍んだ来る。下着姿で誘いをかけるアンジェリカに対し、ヴォルフは何か企みがあるのではと看破し、逆に追い詰め窮地に陥ったアンジェリカはその場から逃走する。だがすぐに三人に追い詰められ、アンジェリカは泣きながらもっと生きたかったという心情を吐露した。
ヴォルフはリルカの協力によって復元したクリストフの日記を渡し、アンジェリカはそれによってかつての仲間のクリストフが最後まで自分を想っていてくれたことを知る。
テオやクリストフがアンジェリカの想いを繋いでくれたことを思い出し、アンジェリカは心の回復したクリスに体を返すことを約束する。
クリスは夢の中でアンジェリカと出会い、そして彼女と一つになり彼女のやりたかったことや夢を一緒に叶えていくと誓う。
目覚めたクリスは無事に三人と再会し、あらためて大地の中心「テラ・アルカ」を目指し始める。
<登場人物>
【ブルーノ・ビアンキ】
リグリア村に住むクリスの父親。おおらかであまり細かい事を気にしない。
若い頃は冒険者だった。
【モニカ・ビアンキ】
リグリア村に住むクリスの母親。おっとりした性格であまり細かい事を気にしない。
【クリストフ・ビアンキ】
百年ほど前のビアンキ家出身の剣士。英雄アウグストやアンジェリカの仲間だった。
アンジェリカの死後も彼女の事を想い続けていた。
 




