表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
29/58

新年の挨拶

底本(そこもと)「新年、明けましておめでとうでござる」。底本は狂郷(きょうごう)津島(つしま)に向かって頭を下げる。


狂郷「底本さん、その挨拶、間違っていますよ」。狂郷は真顔で底本に指摘する。


底本「え、嘘? 何かおかしいところあったか?」。底本は頭を上げて怪訝な表情をする。


津島「ええ、間違っています」。津島も同じように底本を指摘する。


底本「ちょっと待ってくれ。いったい挨拶の何を間違っていたんだ?」。底本は挙動を乱す。


狂郷「底本さん、『明ける』という言葉の意味をご存知ですか?」。狂郷はため息をついて底本に尋ねる。


底本「そ、そう言われると意味は……、『始まる』って意味かな?」。底本は自信なさげに応える。


狂郷「逆ですよ。『明ける』という言葉は『終わる』を意味しているんです」。狂郷は右手人差し指を立てて説明する。


底本「ええっ! そうなのっ?」。底本は驚愕する。


津島「そうですよ。さっき底本さんの言った『新年、明けましておめでとうございます』では、『新年が終わってめでたいですね』といった意味になってしまいます」。津島は依然と落ち着いて解説する。


底本「うわあ、マジか……。てことは拙者、新年早々馬鹿なことを言ってしまったのか……」。底本は頭を抱える。


狂郷「おめでたい頭ですね」


底本「やかましいわ! てか本当にそういう意味なのか? 信じられないんだが」。底本は腕を組む。


津島「本当ですよ。スマホで検索してみますか?」。津島はポケットからスマホを取り出す。


底本「ああ、調べてみてくれ」。底本は津島に依頼する。


津島「承知しました。少し待っててくださいね」。津島はスマホの電源ボタンを押す。



 ……。スマホは起動しない。



津島「あ、あれ?」。津島は不思議に思う。


狂郷「どうしたんですか?」。狂郷は心配して尋ねる。


津島「いや、スマホが起動しないんです……」。津島は電源ボタンを長押ししてみる。



 ……。それでも起動はしない。



底本「おい……、それってよ……」。底本は津島のスマホを指さす。


狂郷「ええ、恐らく……」


津島「……壊れちまったっ! ああああぁぁぁぁぁああっ!」

そんなこんなで、新年の挨拶の遅れと、更新が滞ってしまいました。

今年もよろしくお願い申し上げます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ