第一話。
新年初投稿です。
今年は執筆ペースをあげていけたらと思います。
コメント等々頂けましたら幸いです笑笑
今年もよろしくお願いします。
Twitter→@kizakiramu
冷めたコーヒーは嫌いだ。
嫌な苦さが口のなかで広がるから。
小さなこじんまりとしたカフェで、私は友人とお茶をしていた。
学生の頃から何故か好んでブラックコーヒーをたのみ、猫舌だからちまちまとその熱い液体の苦味を舌に広げながら喉を通す。物凄くぼーっとしていた。
「ーーー………でさぁ、あいつほんとむかつくわぁ…、って聞いてる?」
「んー。」
「ねぇ、聞いてないでしょ。」
「んー。」
「みなほっっ!」
つい先程までぼーっとしていたものだから、いきなり隣で大声で名前を言われて、思わずビクッとする。心臓に悪いとおもう。
「ごめん、なんだっけ。」
「話きいてないんじゃん。もぉいいよ。」
腐れ縁の幼馴染みであり、親友の新羽心羅は苛立ったように言い放った。これはまずい。
「あの、ほんと、ごめん。綾田くんの話だよね。」
じとーっと睨まれるのはほんとに怖い。ちなみに綾田君って言うのは、心羅の高校のときからの彼氏で、つい一週間くらいまえで四年だって言っていたから凄いと思う。だからこその悩みとかいざこざとかあるらしく、時々……いや、しょっちゅう相談とか愚痴を聞かされる。そして今日もそれだった。
「……ううん。いいわ。ただの愚痴だし。」
「……う、うん。そう……?」
「いやそこは聞けよ。」
「いやどっちだよ。」
「ごめん、聞いてほしい。」
ーーーそのあと聞かされたのはほんとにただの愚痴で、最近物凄く言い合いになったらしく、それの話をされた。一時間ちかく。
「んーまぁ、これからもお幸せに。」
私はぶっきらぼうに言った。
「なにその投げやり。あんたも彼氏いるくせに。」
「……まぁ。……んー……」
「……え。なに。別れたの?」
心羅は冗談だよねーっと言うように軽く言ったが、まさに図星。付き合って3ヶ月とちょっとの間だった。
「そうなの。てへぺろ。」
まったく抑揚を付けずに言ったら、呆れた顔で見られた。怖い。
「ほんとあんた続かないよね。なんで。」
またまた呆れたように言われるために心が下手にみじん切りされたぐちゃぐちゃ玉ねぎみたいになりそう。
一口、まだ残っているコーヒーを飲むと、あの嫌な苦味が口に広がり気持ち悪くなる。
「…やっぱり冷めたコーヒー、美味しくない。」
「そりゃそうだ。」
そのあとまた一時間ほど、私のさよならした恋のあれこれを根掘り葉掘り聞き出され、ぐったりして、そのあと気分転換でカラオケに行ってストレス大発散をしたあと家に帰った。
家に帰る途端、べっとに倒れ込む。
疲れたなぁ、明日も仕事かぁ。心羅大学生だから暇そうだなぁ、いいなぁ。私も大学行きたかったなぁ。うわぁぁぁぁ……だなんて思いながら、重たい瞼をゆっくり閉じて、微睡んでいると、突然着信音が耳を突き刺した。
「…なに…。」
最近切り替えたスマートフォンの画面には、知らない番号が写し出されていた。いつもなら取ろうか取らないでおこうか迷うところだけれど、何故か今日はすっと、通話ボタンを押してしまった。
あと、一話くらいかな…?
明日、明後日には投稿できたらいいな。。。