蠢くもの
肌寒い夜。
1人の女性がおぞましい姿の怪物に追いつめられている。怪物は青い羽根を生やしたゾンビのような姿で、足には刃のついたスケート靴を履いている。
怪物は女性の方に手を伸ばした。すると、その手の周囲を幾つもの青い羽根が回り始めた。
「美しいのは、この私1人で充分」
「いや、やめて……」
「無理なお願いね」
「あ、あなたの、あなたの方が美しいです! 綺麗です! だから……」
「あなたがそう言っても、世間はあなたの方が美しいと言っているわ。あなたが消えない限り、私は頂点には立てないということよ」
どうやらこの怪物、美意識がかなり強いらしい。
今怪物に襲われている女性は現在人気沸騰中のモデル、高梨優。先日最も美しい女性として選ばれ受賞したばかりだ。
1度手を奥に引っ込め、再び優の方へと伸ばす。すると、周囲を舞っていた羽根が勢い良く彼女の方へ飛んでいった。羽根は全て彼女の身体に刺さってしまった。が、気絶するのみで致命傷にはならなかった。
羽根を刺したことで満足げに笑う怪物。だがそこへ大きな邪魔が入った。突然真後ろから誰かが彼女の身体を斬りつけたのだ。驚いて振り返ると、そこには大きな剣を持った悪魔の姿が。そう、現在三神斗真の姿を借りている業獣だ。
「堂々と醜態を晒して動き回ってるのか。大した自信だな」
「あなた……噂は本当だったのね」
「この前の奴もそんなことを言ってたが、どいつがそんな噂を流してるんだ?」
聞きながら、悪魔が怪物に襲いかかった。怪物は高くジャンプして悪魔の背後に回り、足の刃で仕返しをしようとした。が、あっさりバレてしまい返り討ちに遭ってしまった。この怪人、素早いようだがパワーや防御力は劣っているようだ。剣で1回斬られた後、更にもう2発蹴りを入れられてしまった。攻撃を受ける度に、怪物は鳥の様な甲高い鳴き声をあげた。
「もっと鍛えて出直して来い」
弱る怪人に最後の1撃を喰らわせようとする悪魔。しかし、今晩彼がトドメを刺すことは出来なかった。先程の彼さながら、何者かが悪魔の背後から攻撃を仕掛けて来たのだ。驚いて振り返るも、そこにはもう誰も居ない。そして怪物の方に視線を移すも、先程目を離した隙に逃げられてしまったようだ。
悔しそうに剣を地面に突き刺して人間の姿をとる斗真。あの怪物も人間界に来ているということは何者かの姿を借りている筈。今倒していれば時間を削減出来たのだが。
「何だったんだ、今のは?」
自分の予想を超える人間、自分の邪魔をする謎の存在。人間界に来てからわからないことだらけだ。剣をその場から消し去ると、斗真は高梨優を置き去りにして立ち去った。
【Souichi Tagami】での食事会は散々だった。
突然店員が血相を変えて客等の前に姿を現し、「今日はもう店仕舞だ」と告げる始末。勿論殆どの客が文句を言っていたが、由衣だけはその理由を知っていた。
それから3日後、店が閉店することが決まった。公にはシェフの自殺が原因だと報道されているが、理由はもっと深刻なものだろう。たとえばあのシェフが怪物だったとか。
「はぁ、残念だったね」
「うん。でも良いじゃん、美味しいお好み焼き食べられたし」
教室で席に着いて話をする2人。同時にあの日の夜を思い出す。
店を出た後、由衣と恵美は近所のお好み焼きやで夕食をとった。やはり慣れ親しんだ味こそ心を満たす最高の料理。その夜は2人とも大満足だった。
「……あ、ねぇねぇ、これ知ってる? 最近起きてる通り魔事件」
と、恵美がスマートフォンの画面を由衣に見せた。
「通り魔? 何処で?」
「この近所」
「ええっ? じゃあ危ないじゃん」
「大丈夫。狙われてるのは有名人だけだから」
現在頻繁に起きている通り魔事件。その全ての被害者が女性、しかも知名度の高い人物だったのだ。おまけにもう1つ大きな共通点がある。
「その被害者達、全員何かしら賞を受賞した人達なんだって」
「賞を?」
「くだらない。もっとマシな情報は無いのか?」
と、突然頭上で声がした。三神斗真だった。いつの間にか彼も教室に来ていたらしい。
先日の彼の暴挙を見ているため、恵美は血相を変えて彼に詰め寄った。
「ちょっと、どういうつもり?」
「お前には関係のないことだ」
「はぁ? 何言ってんの? 早く由衣に……」
「あ、恵美、大丈夫だから」
恵美が襲われるのではないかということも心配だったが、斗真がこの事件に興味を示していることも気になった。彼が人間界の事件に興味を持つということは、その事件にはあの怪物、業獣が絡んでいるということだ。斗真が言うには、業獣は前世の業を背負った存在。今回の犯人もまた、誰かの姿を借り、記憶を利用して犯行に及んでいるのかもしれない。
斗真は恵美を襲うこと無く、ちらっと記事を見てから自分がいつも座っている席に腰掛けた。そのすぐ後に教授が現れ、いつも通り授業が始まった。
この頃由衣はまた集中力を欠いている。三神斗真に対する愛が原因ではない。彼の姿を借りた悪魔に興味を抱いているのだ。何故気になるのかは自分でもわからない。だが、何故彼が戦っているのか、彼がどんな業を背負って悪魔になってしまったのかが気になって仕方がないのだ。
この日の斗真も全ての質問に正確に答え、真面目に授業を受けていた。業獣のことも気になっているだろうに、しっかりと講義を受けている。由衣とは大違いだ。怪物に負けていることに、由衣は自分でも情けなくなった。
授業終了後、斗真はまた教室から抜け出した。そして何故か由衣もその跡を追おうとした。すると恵美が彼女を止めた。
「ちょっと、危ないよ」
「大丈夫。この前話つけて来たから」
「え? あ、そう。わかった。でも気をつけてね」
「うん」
由衣は立ち上がって教室から出て行った。恵美が鋭いまなざしを向けているとも知らずに。
斗真は教室を出てすぐの所を歩いていた。駆け寄ってまた彼の背中に声をかけた。彼の反応はいつも同じ。ゆっくりと振り返り、由衣をキッと睨みつける。
「お前、いい加減にしないと八つ裂きにして業獣の餌にするぞ」
「まだ質問に答えてないでしょ? 教えてよ、あなたのこと」
「言った筈だ、わからないから戦っていると」
「そんなの答えになってない」
「……人間というのは他者の心を詮索したがる生き物なのか?」
表情を変えずに斗真が言い返す。由衣も負けじと彼を睨み返す。この姿。相手が業獣だとわかっているのに、由衣はまるで人間と喧嘩しているかの様に立ち向かって来る。これが斗真が理解出来ないところだ。恐ろしい存在に対しても立ち向かって来る。業獣界で聞いた人間像と大きく異なっている。
ここで、彼は1つの仮説を立てた。確証は無いが、斗真はこの仮説に自信を持っていた。
「お前、俺に三神斗真という男を重ねているんじゃないだろうな?」
「え?」
そんな筈は無い。はっきり違うと言おうとした。が、そう出来なかった。
斗真がもうこの世に居ない、会えない存在だということはもう理解している。しかし心の奥底には、まだその事実を受け入れられない自分がいるのかもしれない。自分の感情がわからなくなって由衣は黙り込んだ。
「業獣を愛するのは咎めはしない。そういう人間がいたことも知っている。だが忘れるな」
斗真は顔を由衣に近づけて警告した。
「業獣を愛した者を待つのは死だ。業獣が人間社会に適応出来るわけが無い」
去ってゆく斗真。
別に彼に恋人の姿を重ねているわけではない。業獣に恋心を抱いたわけでもない。勝手に解釈されて由衣は悔しかったが、同時に何故か悲しみの感情も沸き上がっていた。
その夜も斗真の捜索は続いた。
相手の目星もまだついていない。ターゲットになる女性のことはわかったが、そのターゲットを見つけるのもまた難しい。
何よりも彼の捜索を困難にしていたのは、業獣を探知出来ないことだ。普段なら前回の様に何もしなくとも業獣を探知することが出来た。業獣同士互いに念を放出しているからだ。しかし、今回はどういうわけか探ることが出来ない。微量の念や気配は感じ取っているが、それらはあの業獣のものではない。戦っている最中は相手の念を簡単に知ることが出来た。
「やはり何か、別の存在が関わっているということなのか……?」
トドメを刺そうとした斗真を妨害した存在がいる。今回もその何者かが探知を妨害しているのかもしれない。姿の見えない相手。斗真は苛立ちを募らせていった。
そんな中、町にまた女性の悲鳴が響き渡った。それもすぐ近く。高くジャンプしながら急いでそちらへ向かう。相手は簡単に見つかった。が、ある程度仕事を済ませた後のようだった。青い羽根を生やした怪物は、倒れる女性を見て甲高い笑い声を上げていたのだ。この前と全く同じ状況だ。
すぐさま悪魔の姿を露わにして怪物に斬りかかる。が、相手も戦い方を覚えたのか、攻撃を躱されてしまった。
「少しは勉強したようだな」
「勉強? ちょっと違うわね」
華麗に舞いながら足の刃で攻撃を続ける怪物。それだけでなく、今度は青い羽根を大量に飛ばして来た。全て剣で弾き落とすことが出来たが、その隙に怪物が悪魔に接近、足を高くあげて強く振り下ろし、悪魔にダメージを与えた。
「ちっ、やるしか無い」
悪魔は別の作戦に切り替えた。この日のために考えておいた策だ。剣の表面を軽く1回撫で、強く振って衝撃波を放つ。波はかなり大きく、怪物は逃げることが出来ず攻撃を受けてしまった。怯んだ怪人はまた鳥の様な声を上げた。
「よし」
更にもう1撃喰らわせようと剣を構えると、怪物は顔を隠した状態で人間の姿に戻り、その場から走り去った。
怪物は逃したが、やりたいことは済んだ。斗真も人間の姿に戻って怪物を見送った。これで彼女を倒すチャンスが来る。たとえ誰かが妨害しても、次は必ず探知することが出来る。
被害者の方に目をやる斗真。被害者はげっそりと痩せ細り、ミイラのようになっている。身体に突き刺さった青い羽根のせいだろう。息の根を止めずに仕事を終えるのは、食事よりも別に目的があるからだ。
「なるほど、人間を襲う度に力を増す業獣か」
相手の性質はわかった。先程攻撃を躱すことが出来たのも、ただ斗真のことを注意していたからではなく、人間から栄養を吸うことで能力をましていたからなのかもしれない。斗真は介抱すること無くそのまま立ち去った。彼が興味を持っているのは業獣狩り。人助けをするために戦っているのではないのだ。
またしても女性が襲われた。そのニュースはもう恵美の耳にも入っていた。
「また通り魔だって」
「何か多いね」
「あっ、しかも今度は、一般人だって」
そう、昨晩襲われた被害者は有名人ではない。由衣や恵美と同じ普通の女性だ。記事には写真も載っている。顔質が整った美しい女性だ。犯人も襲うターゲットの基準を緩めたらしい。犯行に味を占めている可能性がある。
こうなると由衣達も危険だ。誰でも、正確には美人なら誰でも犯人の獲物になりかねない。由衣も恵美もこの中では綺麗な方だ。飛び抜けて美しいとは言えないが、襲われる危険性は充分ある。
この日の斗真は特に興味を示さなかった。ずっと腕を組み、由衣達に背を向けている。会話は聞こえているだろうが、それでもこちらに来ることは無い。
授業後もいつも通り1人で教室を出て行くのみ。前回と違う反応。由衣は彼の行動1つ1つに興味を抱くようになっていた。またこっそりと教室を抜け出して跡を追う。今回は呼びかけること無く、黙って後をつけていった。
彼が向かったのは階下にある別の教室。その入り口付近で腕を組んで立っている。
「何やってるんだろう、アイツ」
距離を置いてその様子を観察する由衣。と、突然斗真が由衣の方を向いた。慌てて顔を逸らすが、相手にはもう気づかれてしまったようである。斗真はため息をついて由衣に歩み寄った。
「そうやって、三神斗真のこともつけていたのか?」
「え? あ、それは……」
図星だった。
「業獣よりも恐ろしい人間だな」
「ちょっと、一緒にしないでよね!」
「話は終わりだ、帰れ。こっちは忙しい」
「また怪物?」
「わかっているならさっさと失せろ」
言われても由衣は退かなかった。ここまで来ると憤りを感じて来る。斗真は思わずこの場で剣を引き抜きそうになった。が、まだ周りには生徒が大勢いる。騒ぎは起こしたくない。人間の五月蝿い悲鳴など聞きたくもない。
そうこうしているうちに、問題の教室から生徒達がぞろぞろと出て来た。視線を由衣からそちらに移し、じっと監視する。1人、また1人と学生が出て行く。その中に1人、斗真が探していた生徒が居た。白いコートを着た、髪の長い生徒。
由衣は彼女のことを知っていた。この前大学のミスコンテストで準グランプリに輝いた生徒、鳥貝朱美だ。
「よぉ」
斗真が朱美に声をかけると、彼女は血相を変え、バッグを捨てて廊下の窓ガラスに突っ込んでいった。破片と共に舞い落ちる少女。他の生徒達が驚いている。ここは3階。下までかなり距離がある。恐れもせずに飛び降りた所を見ると、彼女もまた業獣の1人だったようだ。
斗真も嬉しそうに笑みを浮かべて窓から飛び降りる。由衣の身体も自然と階段の方に向かっていた。考えること無く、身体が勝手に動いている。斗真が言った通り、まだ完全に未練を断ち切れていないのかもしれない。
先に階下に到着した2人は、人気の無い場所に移動して戦いを繰り広げていた。朱美は手から羽根を発射、それを斗真が剣で弾く。
「業獣のくせに気づかなかったようだな」
「何?」
「俺が昨晩お前に打った技。アレは単なる攻撃ではない。俺の念を刃に染み込ませてお前の身体に打ち込んだのだ」
いくら業獣の念が探知出来ないとは言え、自分自身の念すら探知出来ないということは無い。剣の刃を撫でたのは念を染み込ませるため。そして衝撃波を放って業獣の身体に念を送り込んだのだ。この方法で簡単に敵をあぶり出せる確率は90%。実験は成功した。
まんまとしてやられた朱美。悔しい表情を浮かべて手をクロスさせ、あの怪物へと姿を変えた。昨晩女性を1人襲ったことを考えると、また力を上げている可能性がある。こちらも本気で行かねばならない。斗真も交錯の印を切って悪魔の姿になり、本格的な戦闘が幕を開けた。
由衣が到着したのはその頃だった。物陰から戦いを見守る。
怪物は飛行能力は持たない代わりに高い身体能力を誇る。ジャンプして華麗に攻撃を躱し、着地と同時に足のブレードで斬りかかる。悪魔は剣でその攻撃を凌ぎ、攻撃のチャンスを狙っているが、未だにその隙を見つけられない。そうこうしているうちに、相手は別の攻撃を仕掛けて来た。素早く回転しながら羽根を乱射して来たのだ。どうにか衝撃波で弾き返したが、幾つかの攻撃は受けてしまった。
しかし今の攻撃を見て相手の弱点がわかった。回転攻撃の直後はバランスを崩しやすい。つまりそこを狙えば攻撃を当てられる。
暫くはブレードによる攻撃が多かったが、途中でまたあの回転攻撃を行って来た。多少のダメージは仕方無い。剣を構えたまま前進する悪魔。攻撃を受けた箇所からは血が少し飛び散る。人間と同じように、業獣にも血が流れているようだ。
その様を見て由衣が不安にかられた。拳を強く握って心配そうに悪魔を見つめている。
が、悪魔は頗る快調だった。回転が止まったところで剣を強く振り下ろし、業獣に大きなダメージを与えることに成功したのだ。バランスを崩し転倒する怪物。斬られた右肩からは血が流れ出る。どうにかして傷を埋めなければ。そんなとき彼女の視界に飛び込んで来たのが由衣の姿だった。
怪物は由衣に向けて羽根を発射する。由衣もそれに気づいたが、突然の出来事に身体がすぐに反応しない。攻撃が容赦なく彼女に向かう。それを間一髪のところで、悪魔が割って入って止めた。羽根は全て切り落とされてしまった。
「あっ」
「だから言っただろう、お前は邪魔だと!」
由衣を怒鳴りつけた後、悪魔は業獣に斬りかかった。怪物は逃げる力も無く簡単に左腕を切断されてしまった。
「大人しく家に帰れ」
悪魔が業獣から少し離れ、剣を縦に振った。大きな衝撃波が業獣へと向かう。逃げることが出来ず、業獣はその場で真っ2つにされ、灰となって消えてしまった。
戦いが終わったのを確認して由衣が影から姿を現した。悪魔は剣を持ったまま彼女を睨みつけている。
「俺の邪魔をするな」
「邪魔って……あっ、危ない!」
由衣が悪魔の背後を指差す。すかさず悪魔が振り返って剣を振り下ろす。剣は見事何かに命中した。
地面に落下したのは、斬られて2つに別れた目の無いヘビ。ヘビは暫くのたうち回っていたが、そのうち霧のようにスッと消えてしまった。
今のヘビ。間違いなく人間界のものではない。業獣、或いはそれに近い生命体だ。人間の姿になった斗真はその場で暫く考え込んだ。業獣を守り、斗真を妨害する業獣。同族を倒す業獣が居るのだから、同族をサポートする業獣が居てもおかしくない。どうやらこの狩り、そう簡単には終わらないらしい。
「私も少しは役に立つでしょ?」
考え事をしている斗真に由衣が話しかけた。
「黙れ。今のは偶々だ」
「あっそ。勝手に言ってなさいよ。いつか後悔するんだから」
「いつかその口、2度と開けないようにしてやる」
剣を閉まって歩き出す斗真。その背中に向けて由衣が言った。
「ねぇ! ……さっきは、ありがとう」
1度立ち止まる斗真。そのすぐ後に、
「業獣にこれ以上力を与えないためだ、勘違いするな」
と言って再び歩き出した。
その姿が、由衣の目には頼もしく見えた。
大学から少し離れた場所。そこに1体の業獣が座っている。骨の様な姿の業獣。そしてその後ろには、白装束に身を包んだ男性が腰掛けている。
「そうか。やはり彼は我々とは違った存在だったか」
男の言葉に、業獣は気持ちの悪い雄叫びをあげて答えた。
「そうかそうか。ありがとう。またご褒美をあげなくてはな」
男と業獣はゆっくりと立ち上がり、その場から立ち去った。
GaRGoYLe……大学の女学生の身体を借りて潜伏していた業獣。前世は踊り子で、美意識が非常に高く、他の女性が自分より美しいと評価されることを毛嫌いする。フィギュアスケートのような舞で相手を翻弄、足のブレードや青い羽根で攻撃する。