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【第96話:解除(リリース)】視点:エルナ

【タイムリミット:残り12分】


『警告。結晶化解除リミット 残り12分』

ノクスが告げる。


エルナは深く息を吸い込んだ。


(残り時間、12分)


電子の海の中で、私はザガンの意識と接触した。

彼の心は、どこまでも冷たく、静かな氷原のようだった。


『なぜ拒む? エルナ。

君はカプセルの中で生まれた存在だ。

外の世界は怖いだろう?

痛いだろう?

ここで永遠に眠っていれば、もう誰も君を傷つけない』


ザガンの誘惑。

それは、かつての私が一番望んでいた言葉だった。

白い部屋。何も考えなくていい安らぎ。


でも。


(違う)


私の脳裏に浮かんだのは、この旅の記憶。

泥の味。

初めて見た夜空。

獣王の都の宴の熱気。

そして、カイが繋いでくれた手の温もり。


「私は……いらない」


エルナは目を見開いた。

自分の意志で、はっきりと拒絶した。


「静寂なんていらない!

私は、痛くても、苦しくても、明日がどうなるかわからない世界がいい!!

泥だらけになって、笑って、泣いて……生きたい!!」


エルナの胸の奥で、第七王家の血が沸騰する。

それは「システム」への服従ではなく、システムを書き換える「王」としての命令。


「システム権限、強制執行!!

対象:リリア!!

コマンド:『解除リリース』!!!!」


エルナの叫びに応え、要塞全体の魔力が逆流を始めた。

青い光が、温かな黄金の光へと塗り替えられていく。


「馬鹿な……!? 作られた人形ごときに……!?」


ザガンの絶叫がかき消される。

私の全魔力を、ノクスを通じてリベレーターへ。

そして、その引き金を引くのは――。


「頼んだわよ、カイ!!」


「おうよ!!」


『警告。結晶化解除リミット 残り1分』

ノクスが告げる。


カイはリベレーターのトリガーに指をかけた。


最後までお読みいただき、ありがとうございます!


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