【第44話:愛してるわ、相棒】視点:リリア
カイが死ぬ。
私を庇って。
その光景が、スローモーションのように見えた。
嫌だ。
リーゼ様を失った時と同じ。
大切な人が、私の目の前で消えていく。
(もう、嫌だ……!)
リリアの心臓が、限界を超えて鼓動した。
体中の魔力回路が焼き切れそうになるほど、熱くなる。
「――どきなさい、バカッ!!」
リリアは叫んだ。
痛みなど感じる暇はなかった。
彼女は床を蹴り、弾丸のように飛び出した。
間に合わない?
いいえ、間に合わせる。
たとえ、この身がどうなろうとも。
リリアはカイの体を力任せに突き飛ばした。
「え?」
カイの驚いた顔。
それが、リリアが見た彼の最後の表情だった。
リリアはカイの正面、魔獣に背を向けて立った。
両手を広げ、彼を守るように。
光のブレスが、リリアの背後に迫っていた。
恐怖はなかった。
あるのは、不思議なほどの安堵感。
(ああ、よかった。……守れた)
リリアはカイに向かって、ほとんど声にならない言葉を紡いだ。
「――愛してるわ、相棒」
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