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【第41話:プレエンプティブ・ビッド

スポットライトの眩しさに、カイは目を細めた。

客席からの視線が、粘液のように肌にまとわりつく。


「ただいまより、本日のメインイベントを開始いたします!」


司会者の声が高らかに響く。


「商品番号108番、および109番!

世界を騒がせる『10億ゴールドの賞金首カイとその仲間リリア』のセットでございます!」


客席がどよめく。

カイは心臓の音を聞きながら、合図を待った。

ザラから聞いた手順では、ここで競売が始まり、値がつり上がったタイミングで「血液」が出てくるはずだ。


だが。


「――10億ゴールド」


その声は、会場の空気を一瞬で凍りつかせた。


静寂。

誰かが値を叫ぶより早く、最初の一声で先制入札プレエンプティブ・ビッドがコールされたのだ。


VIP席のガラスが割れ、一人の男が姿を現した。

白磁の仮面の男――ザガンが、ゆっくりと仮面を外す。

現れたのは、病的なまでに白い肌と、爬虫類のような瞳孔を持つ青年だった。


「初めまして、カイ君。そしてリリア嬢。

いや――『私の新しいペットたち』と呼ぶべきかな?」


「なに……これ、客じゃない……!?」


リリアが顔色を変える。

客席にいた仮面の男たちが一斉に立ち上がり、ローブの下から武器を取り出した。

最初から包囲されていたのだ。


ザガンが歪んだ笑みを浮かべる。


「ザラは賢い女だよ。

自分の店が潰されるのと、君たちを売って10億ゴールドを得るのと、どちらが得か。

……商人の都の人間なら、答えは明白だろ?」


「ザラ……裏切ったのか!?」


カイの脳裏に、あの女狐のいやらしい笑顔が浮かぶ。

信じていたわけではない。だが、ここまで鮮やかにハメられるとは。


「さあ、取引成立だ」


ザガンが手を掲げると、カイたちの周囲に魔法陣が展開された。

動けない。重力が数倍になったように体が重い。


「君たちには二つの選択肢がある。

一つ。大人しくノクスを渡し、私の実験動物となるか。

二つ。――あの『水晶の魔獣』に食い殺され、永遠に結晶の中に閉じ込められるか」


最後までお読みいただき、ありがとうございます!


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