表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
31/94

【第29話:女狐ザラ】視点:ザラ ★新規POV

商人の都の中央区画。

黄金とネオンで彩られた巨大カジノ『黄金の天秤ゴールデン・スケール』。


その最上階にある支配人室で、ザラは優雅に煙管キセルを吹かしていた。

紫煙の向こうにあるのは、壁一面の魔導スクリーン。

そこにはカジノのフロアの様子だけでなく、都市の主要なゲートや裏路地の映像までが映し出されている。


「――失礼します」


部下の黒服が入室し、恭しく一枚の羊皮紙を差し出した。


「ザラ様。関所の監視網に反応がありました。

例の《10億の首》と、その連れが、入国した模様です」


ザラは羊皮紙を受け取り、艶やかに微笑んだ。


「あら、意外と早かったわね。

もっと手こずるかと思ったけれど……やっぱりスレンの知恵を借りたのかしら?」


手配書に載っている少年、カイ。そしてA級冒険者リリア。

剣の都を崩壊させ、魔法の都を逃げ回ったお尋ね者たち。


だが、ザラの目には彼らが「犯罪者」には見えない。

極上の「商材」に見えていた。


「どうしますか? 即座に捕縛して、剣の都へ引き渡しますか?」


部下の問いに、ザラは呆れたように首を振る。


「ナンセンスね。

ただ右から左へ流すだけじゃ、仲介手数料マージンしか稼げないじゃない」


ザラは立ち上がり、窓の外に広がる黄金の夜景を見下ろした。

この街では、情報は鮮度が命。そして使い方が全てだ。


「彼らには、もっと働いてもらわないと。

……『闇の競売ダーク・オークション』。

あそこのメインゲストになってもらいましょうか」


「しかし、それでは危険では?

あのオークションには、《あの方》も参加されます」


部下の言葉に、ザラの瞳が鋭く光った。


「ええ、知っているわ。

だからこそ面白いのよ」


ザラは煙を吐き出し、スクリーンに映るカイの怯えた顔を指先でなぞった。


「さあ、いらっしゃい坊や。

私のカジノへようこそ。

チップの代わりに、あなたのその運命……賭けてもらうわよ?」


商人の都の女狐が、獲物を待ち受けて笑う。

その罠の深さを、カイはまだ知らない。


最後までお読みいただき、ありがとうございます!


少しでもお楽しみいただけましたら、

広告の下にある 【★★★★★】 を押して応援していただけると、執筆の励みになります!


↓↓↓ 広告下のこちらより ↓↓↓

(※感想もお待ちしております。)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ