第四十五話 夢の花束
好きな人のために花束を作ろうとポプトベルテでお花畑で花を集めるのだった。
どんな花を作ろうか、そうだな、綺麗な花飾りがいいかもしれないな、そう思ってにっこりと笑うのだった。
そうやって歳月を過ごしながらのんびりとしていると、そう、もうとっくの昔になくなっていたあの人が現れたの。
すると、不思議なことにあの人がありがとうだって、不思議なこともあるものね。
そう、そして、私は今日も続けているあの日のあなたに会えるようにと。
一方、その頃、リムリアでは、無事にグスタフを仲間に加えたレイだった、お次はクンツの番である、クンツを仲間に加えるのだ。
「俺様の仲間になるかな、クンツは」
嬉しそうにミケ将軍は金貨を転がして遊ぶのだった。
(宝物と金が嫌いな男などいまい、間違いなく仲間になるはず)
そう考えるや否や、さっそくクンツの件も忘れてもらっては困るとミケ将軍はレイに話しかけるのだった。
「契約書には従ってもらわなくては困る、あと一人いるだろう」
「分かっていますよ」
クンツとは性格が良く、何かにつけて豪快な男だった。
今回のテロリストになる案件に間違いなく仲間に加わる男であるといえよう、それだけにミケ将軍からの期待も高かった。
仲間になってくれれば十人力、いや百人力だ、素晴らしいことはこの上ない、そして、仲間に加われば間違いなく喜ばしいことである。
そして、何よりもビックニュースだ、ミケ将軍の名前は貴族の中でもグンと有名になることだろう。
そして、大将軍への道を真っ先に駆け上がる、それもまた狙いの一つである。
クンツは別名乱風クンツとも呼ばれており、まさしく乱気流の風の如き漢であった。
彼を仲間に加えたければ、面白くなくてはいけないだろう、金と宝物は面白い、そして何よりレイとグスタフという友がいるのだ。
ミケ将軍はものすごい力と権力で蓄えたものを浪費したが、それに余るくらいには、いいことだからだ、人材は大切だ。
レイは喜んでグスタフ共にバツネの家にいるクンツを説得に向かうのだった。
「クンツのやつ仲間になるかな?」
「グスタフ、心配しなくても仲間になりますよ、彼はいいやつです、断ろうとしないことでしょう」
「そうか、モテるんだぜ、金だってある、わざわざテロリストになるかな」
「ならなきゃ、それでいいじゃありませんか」
「それもそうだな、わざわざテロリスト人生ってのも大変だもんな」
「そうですよ」
「「ハハハハッ」」
二人して笑い合うのだった。
(これで、私の人生はテロリスト真っ逆さまというやつだが、そんなことはどうだっていい、遊んで暮らせて財物もある、素晴らしい人生だ)
レイは喜ぶのだった、これまでにない新しい世界が見えて来たのである。
(最高の人生だとも言える、その上、友情まである、全く面白い人生だ)
そして、レイはこの世界に感謝するのだった。
(最高の人生をありがとう母さん、父さん、そして、私を産んでくださった全ての方に感謝を込めて、ありがとうございます)
そして、喜んで仲間に加えに向かうのだった。
そして、クンツを見つけるのだった、クンツは一人の女と立て込み中だった。
「俺を振るのかい」
「だって、あんた私だけじゃなくて複数の女と付き合っていたじゃない」
なんと、モテるクンツを振った女がいたのである、レイとグスタフの二人は女に近づくと、グルグル回して。
「「お手玉ホイホイ」」
と、奇妙なフレーズのようなことを言って女を超回転させるのだった。
そして、回りきった女は身体中から液体を噴射して死ぬのだった。
あの世に送ってやった後に、唖然としたクンツは二人に話しかけるのだった。
「何で殺した、レイ、グスタフ」
「くキャキャー、決まっているでしょう、あなたを振ったからです、さあ、お仲間となりませんか、地獄行きの切符ですよ」
「たくしょうがねえな、乗るよ、乗らせてくれよ」
で、三人仲良く地獄行きの切符に乗るのでした。
(お前らがテロリストになるって聞いて僕、置いてかれると思ったけど、こうして誘ってくれたし、僕のために殺人までしてくれて、本当に嬉しいぜ)
クンツはこうして人知れず喜ぶのでした。
レイとグスタフの鬼畜コンビはこうして、クンツを加えて極悪トリオへと変化するのだった。
それを見ていたミケ将軍は一人呟くのでした。
「女殺して逃亡とは大犯罪だ、だが、俺様の仲間になるには相応しい、さあ、ついて来い、お前ら、俺様たちは仲間だ、地獄行きの特等席が貴様らを待つ」
ここに乱風クンツが仲間に加わるのだった、彼もミケ将軍の一味としてテロリスト史上最悪の漢として記録されることになる。
そして、ここに契約書は成就されたのであった、レイは二人の友人を悪魔に売り渡したのである。




