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GREAT HISTORY〜大史伝〜  作者: アイラル
第二部 ミケ将軍到来編

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第三十八話 奇妙な場所

 ポプトベルテの人が皆行く場所があった、いったりする人も帰ってくる人も、また、お金持ちも貧乏人もみんなみんな行く場所だ、そんな場所で一つ怪事件があった。


 日常の人々の声が聞こえてくるが、どこからこの声は聞こえて来るのだろうと、歌いながら確認に行くと、誰もいない、慌てて探し回ってもやはり誰もいない。


 そう、誰もいないのだ、疲れて帰ることにしたが、この場所こそが、ポプトベルテのみんなが知っている不思議なポプトベルテの中央公園だ。


 一方、その頃、リムリアの地にて戦争が行われる前の会議が開かれようとしていた。


 リムリアの街で三地方官が、ミケ将軍に対抗するべく、三人で話し合うのだった。


「それにしても実に許し難い蛮行です、俺らは協力して事にあたり、戦争に打ち勝たなければなりません、さもなければ、更なる蛮行が続くことは間違いありません」


 アーベル地方官の言葉に、ラインヴァルト地方官は答えるのだった。


「その通りだ、ミケ将軍が犯罪者と仲良くしながら、テロリストのお仲間と一緒に我々の仲間や従わなかった貴族、民衆をいじめているという状況は大変よろしくありません」


 そして、アーベル地方官は返答するのだった。


「その通りですな、俺たちが三人集まったのですから、必ずやうまくいくことでしょう」


 アーベル地方官の明るい発言に他の二人の顔も明るくなる。


「三人寄れば文殊の知恵ともいいますし、ここは俺が囮になるので伏兵などをもって戦うのはどうでしょうか」


 だが、アーベル地方官の提案をラインヴァルト地方官は断るのだった。


「いいえ、その必要はありません、正々堂々と軍隊を率いて戦い官軍として勝利する、これで良いのです」

「なぜだ、なぜ計略を使わないのだ」

「なぜなら、堂々として勝つことにより、民衆に安堵を与える事により、ミケ将軍には絶望を与える事になるでしょう、そう、卑怯な戦いは必要ないのです」


 ラインヴァルト地方官の言葉にアーベル地方官は言葉を返すのだった。


「果たして、そうでしょうか、俺にはそうは思えません、勝てば官軍負ければ賊軍という言葉があるように、万が一でも負けてしまっては意味がありません」


 そして、アーベル地方官は毅然とした態度で言葉を話すのであった。


「そうでしょうか、果たして、負けるのでしょうか、俺から見れば俺たちは三人いる、対して相手は一人です」

「その通りです」

「そして、兵力はこちらが1万8000名、敵は6000名です、さらに三人に対応して、頭がこんがらがってミケは倒されてしまうのがオチではないでしょうか」


 そして、ラインヴァルト地方官はそれもそうだなと納得したところで、クラウス地方官が口を開くのだった。


「相手はあの大将軍の位を欲した男、ミケ将軍なのですよ、本当にいいのでしょうか、本来ならば、もっと全員でかかるべきところを我々三人だけで戦うのです」

「それはそうですが」

「リムリアの6万6000名全員でかかるべきところです、あの、スタン国王はこれだけの人数で襲いながら、大将の身で敵前逃亡をした事により敗れてしまいました」

「実に残念なことです」


 アーベル地方官は悔しそうにするのだった、それを見て、クラウス地方官は発言を続ける。


「本当に良いのでしょうか、私たちは戦に強くありません、経験からいっても、あのミケ将軍を相手に勝てるのでしょうか」


 クラウス地方官は無念そうにしたが、アーベル地方官は強く否定するのだった。


「戦が始まる前に何を弱気なことを言っているのですか、まだまだです、俺たちは強い団結をしている、団結こそは力です」


 だが、それに対して、ラインヴァルト地方官は言葉を濁したように話すのだった。


「俺たちは団結できているのでしょうか、俺は昨日編成された馬の中身すら知りませんでした、俺は白馬種が良かったのに、黒馬種でした」


 それに対して激怒したかのようにアーベル地方官は話すのだった。


「そのような文句を言われても困ります、兵士だって、一生懸命なのです、申し訳ない、くだらないことで時間を潰すのやめにしませんか」


 ラインヴァルト地方官は素早く口を開けるや弾丸の如く話すのだった。


「いいえ、やめません、俺が思うに馬は良かったのですが、問題があります、白馬種と黒馬種では白と黒で全然違います」


 ラインヴァルト地方官の発言にアーベル地方官は頷くのだった。


「それはそうだが」


 ラインヴァルト地方官の弾丸の如き発言は止まらなかった。


「何より白色の方が目立ちかっこいいです、黒い馬もかっこいいのですが、それはとても重要なことです」


 アーベル地方官はその言葉に残念無念そうに同意を示して、口を開くのだった。


「果たして、本当に重要なことかはさておき、重要なことだとしておきましょう、なぜならば、今は団結が大切な時です、急いで白馬種を用意させておきましょう」


 頷くアーベル地方官に対して、ラインヴァルト地方官はさらに言葉を発するのだった。


「次に、我々は団結しなければなりません、文句があるようなら今ここで言うべきです」


 アーベル地方官はそれに対して申し訳なさそうにしながらも強く言葉を発するのだった。


「であれば、俺から文句を言う事にしましょう、白馬種から黒馬種にしたのは馬の事故率は黒馬種の方が低いからです」


 アーベル地方官の発言に残りの二人は頷くのだった、アーベル地方官の発言は続く。


「そして、誰がリーダーになりますか、年齢から言えばクラウス地方官です、クラウス地方官がリーダーを務めますか、それとも血気盛んなラインヴァルト地方官がリーダーになりますか」


 ラインヴァルト地方官は言葉を発するのだった。


「ここは年功序列でいいと思います、クラウス地方官で良いのではないでしょうか」


 クラウス地方官は慇懃な態度を示しながらも言葉を発するのだった。


「それもそうですね、では、リーダーを務めさせていただきます、とは言っても一時的なものであり、この私が一時的にリーダーになるだけと言うだけのことです」


 アーベル地方官は口を開くのだった。


「いえいえ、と決まれば、どのようにしますか、クラウス地方官」


 クラウス地方官は口を開くのだった。


「正々堂々と、一騎打ちを所望する戦い方でいいでしょう、ミケ将軍は強いですが、三人でかかれば必ずや連戦となり疲れ果てて勝てることでしょう」


 アーベル地方官はその言葉を脳内に強くインプットして理解すると言葉を発するのだった。


「ということは司令部は一つということですか」


 クラウス地方官は言葉を続けるのだった。


「そういう事になります、そして、我々は敵が来たら、三人で一緒に固まって移動し、ミケ将軍に挑みかかるのです」


 アーベル地方官は喜びの声を上げるのだった。


「素晴らしい作戦です、必ずや勝てることでしょう」


 ラインヴァルト地方官も同様だった。


「私も賛同します、クラウス地方官の知性はリムリア一ともいえるのではないのでしょうか」


 クラウス地方官は喜びの声を上げるのだった。


「いえいえ、褒めていただき恐悦至極感謝します」


 アーベル地方官はさらりと態度を変えて話を打ち切るのだった。


「それでは、作戦も決まったことですし、お花見でも行きませんか」


 ラインヴァルト地方官は嬉しそうにしながら口を開くのだった。


「それもそうですね、楽しいお花見こそはリムリアの醍醐味というもの、楽しませてもらいましょう」


 彼ら三人はそれぞれ話し合うのだった、だが、戦さに関してはどう足掻いてもミケ将軍の方が上であるというのは変わらない。


 しかし、交渉の際に断られてしまったことを憤懣に思い、内心では怒り狂っていた三人だった。

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