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目が覚めたら、真っ白な空間に一人たたずんでいた。
「ここは・・・?」
俺は、たしかあの少女をかばってそれから・・・
「そうか… 俺、死んだのか・・・」
一人そう呟く。
「あの子、助かったかなぁ・・・?」
こんなことは無意味だと知りつつも、誰も答えることのない「質問」を口にしてしまう自分に苦笑する。
しかし、その「質問」は凛とした美しい声によって「答え」られた。
「ええ、無事ですよ。」
声のした方向を振り向くと、そこには純白の髪を持ったロングヘアーの女性が立っていた。
顔は・・・ 深く顔を伏せていて見えない。なんだか気になったが、
「そうですか・・・本当に良かった・・・」
まずは少女の無事を喜ぶことにした。 一つの小さな命が1ニートの命と引き換えに救えたのなら本望だ。
「ところで、あなたは誰ですか?」
次に、俺は質問に答えてくれた女性に再び質問を投げかける。ある事に対する裏付けも含めて。 しばらくして、何かに躊躇するような声が返ってくる。
「私は・・・」
やはり。
俺は、最初にある違和感を感じ取っていたのだが、今確信した。この女は・・・
「なんで、、、 泣いているんですか?」
泣いていた。
「・・・どうしてわかったんですか」
弱弱しい声で問いかけられる。
「だって、あなたの声が、霞んでいるように聞こえたから」
俺が感じた違和感の正体はこれだった。
「どうして、泣いているんですか?」
俺は優しく問う。 女性はなかなか口を開かなかったが、待ち続けた。
「・・・さい」
そんな声が聞こえたのは待ち続けて1分程経った後だった。
よく聞こえなかったので、聞き返そうとしたその時、女性は顔を上げた。
まるで彫刻のように美しい顔立ち、美しい紺碧の瞳だった。 しかし、その顔は涙でぐちゃぐちゃになっていた。
「・・・ごめんなさい。」
今度ははっきり聞こえたその声に続けて、懺悔と後悔をにじませた顔で、その女は告白した。
「私はノア・シャーロン。 あなたに助けて頂いた、あの少女です。」
こんにちは、甲藤ショウです。
暑くなってきましたねえ・・・((+_+))
アイスが欲しいところです(-_-;)
皆さんも熱中症対策はキチンとしましょう!!
次でプロローグ(第1話)は終了、いよいよ本編に入っていくのでご期待ください!!
それではまた!