ヒーロー協会本部 前編
仕事がピークで全然あげられませんでした。すみません。
高人達は能力の鑑定を終え現在はヒーロー協会本部へと足を運んでいた。
「おぉ。ここがヒーロー協会本部?」
一見、ドラゴンヒーローズや、百花繚乱の様な大きな特徴もなくただのビルにしか見えない。
「所長、ここが本当に本部なんですか?」
「あぁ。ヒーロー協会本部の場所は基本秘密だからな。他のヒーローの全ての才能が記録されているし、もしここが怪人に知られたら致命的だから表向きはただのビルにしか見えないのは当然だ。」
ビルの中に入り苗が受付嬢と何やら話している様だ。暫くすると苗が戻ってきて、
「所長準備ができました。」
「おう。」
2人はエレベーターへと向かう。高人もそれについて行って、エレベーターへと乗り込む。
エレベーターが地下二階へと下がる。
・・・おかしい。明らかに二階に降りるにしては時間が長すぎる。
「所長、なんか明らかに地下二階以上下がってません?」
だんだん不安になってくる。
「対怪人用に地下深くに建設されてるからな、もはやどれくらいの深さに本部があるだなんて知ってんのは技術者や、建設者ぐらいだろうな。」
高人は疑問が解決し、安心する。
「そういえばここにきた理由ってなんなんですか?」
「それはですね。前回も言いましたが、高人はまだフリーランスのヒーローなので正式にウチの事務所への配属を申請することと、後は高人くんの才能を登録するためですよ。そしてヒーローとしての階級登録もありますね。」
苗の丁寧な説明に、高人はまた1つ疑問ができる。
「階級?」
「はい。ヒーローには五段階の階級があって、下から赤、青、黒、白そして金に分かれています。協会に登録することで階級に、応じた腕章をもらえるんですよ。ちなみに、私は黒の腕章ですよ!」
えっへん、と行った様子で説明してくれる。
「苗さんかなり高い階級にいるんですね。なんだか以外でした。苗さんは非戦闘員なイメージがありましたし。」
「むー。失礼な、階級を上げる方法は何も怪人を倒す事だけではありませんよ。一番手っ取り早いの怪人を討伐する事ですが、人助けをすることでランキングのアンケートがあった時に票を入れてもらえて、一定の数を超えると階級があげられるんですよ。」
「そうなんですか。あっ、所長の階級って、「当然、金腕章ですね。ですよねー。」
改めて所長の凄さを再認識する高人、
「それと、金腕章を持つ人だけの特権もあるんですよ!」
「特権って?」
そこで苗の代わりに所長が説明をする。
「金腕章持ちのヒーローは専用の武器や、事務所を設立する権利を貰えんだよ。ちなみに俺の専用武器はこれだ。」
所長は、胸ポケットからある物を取り出す。
「メリケンサック?」
「ナックルダスターと呼べ。メリケンだとチンピラくせーだろーが。」
所長が取り出したのは髑髏の装飾が施されたナックルダスターだった。つけた様子を見ると物凄くチンピラに見える。それに最もいい武器があるようなきもするけど、
「なんでこんなのなんだ?って顔してるぞ。言っておくがこれは協会が作り出した特殊な金属を使っているからな衝撃に対する耐性は世界でもトップクラスの武器だぞ。それに俺の超怪力を足せば・・・後は分かるだろ?」
所長の言う通りだ。怪人を一発殴ってぐちゃぐちゃにするような馬鹿げた力の持ち主だ。最強の力に最硬の金属なによりもシンプルで強力だ。やっぱり所長はチートだな。
ガコッン
大きな音と共にエレベーターの扉が開く。
そこからはまた広い廊下が続いていた。
「まだ続くんですか?」
「もう少しですよ」
苗はそう言うがとてもそうは見えなかった。結局30分ほど歩いたとこでやっと扉を発見した。研究室と書かれてあり、所長と苗はその中へと入って行った。
「失礼しまーす。」
中に入るとそこは資料などが散乱しており、とても研究できるような環境には見えなかった。
「やぁやぁ。誰かと思ったらデストロイヤーじゃぁ無いか。随分と珍しいお客だこと。」
そこには癖っ毛だらけの眼鏡を、掛けた金髪の白衣を着た少女がいた。見たところ10歳ほどにそれに容姿が整っており美少女って感じに見える。
こども?・・・協会の誰かが連れ込んだのかな?
「久しぶりだな。姫乃博士。」
「ええ!?博士!?こんな子供が!?」
信じられないがどうやらこの少女はこの研究室管理しているらしい。
「子供とは失礼だな。僕は神崎姫乃18歳、このヒーロー協会本部の研究チームのリーダーさ!!君たちがヒーローになる為の才能開花薬を作り上げたのは他でもない僕なんだぞ!」
えっへん、とない胸を張る博士。
こんな小さい子供がリーダー・・・しかも年上かよ・・・高人が驚きを隠せずにいると、
「ん?見ない顔だね。誰お前?」
「は、初めまして今日郷田ヒーロー事務所に所属する、柿崎高人です。よろしくお願いします。」
「???どうゆことだいデストロイヤー。まさか、まさかとは思うけど、この子を君の後釜に選んだのかい?」
博士は信じられないという目で高人を見る。
「あぁ。こいつはいずれ俺の後を継ぐヒーローになるやつだよ。悪いか?」
「・・・以外だと思っただけさ。少年、確か柿崎くんと言ったね。この先に司令部があるからそこで事務所登録を済ませてくるといい。その後またここに来るんだ。」
「え?あっ。はい。」
そういい半ば強制的に高人は研究室を追い出された。
「ついに後継者を選んだのか。ふぅ、よりにもよってあんなひ弱そうな子をねぇ。果たしてあの少年が、君や彼女の意思を受け継ぐ正義の味方になれるかな?」
博士は苗と所長にコーヒーを渡す。二人はそのコーヒーをもらいながら博士の話を聞く。
「あいつはなら任せられると思ったよ。俺の直感でな!!」
ドヤァ、と聞こえんばかりのドヤ顔で高人のことを話す。
「まぁ実力は全然なんですけどね。」
苗が苦笑しながら話す。
「ふーん。少し興味が湧くね。そういえば彼の才能は、何だったんだい?」
苗が、高人の才能についてを話す。
「模倣ねぇ・・・。今までにない珍しいタイプの才能だね。デメリット無しで、最大半分程の出力で他人の才能を使えるなんて。研究のしがいがありそうだ。」
クックックッ、まるで新しいおもちゃを見つけた子供のように博士は楽しそうに笑う。
「失礼します、神崎博士。これが今回の血液検査のデータです。」
博士が話していると、研究員の一人が神崎へと話しかけて来る。
「うん。ご苦労様引き続きよろしく。」
「何だそれ?」
「あーこれは。極秘の研究だからまだ誰にもいえないんだ。まぁ成功すれば今まで以上のヒーローが誕生するかもしれないから楽しみにしていてよ。」
研究室で談笑するなか、高人は司令室に到着した。
次はもう少し早く上げられるよう努力します。