イケメンってなんでコミュ力高いのか
眠くなるような授業を終え放課後を迎えた高人は一目散に鏡音蒼龍の元へと向かうはずだった、しかし直人はそこまでコミュ力が高い訳では無い。今年クラスメイトになったばかりの人に話しかけるにはどうしたら悩んでいたら、
「高人?どうしたんだ鏡音所に行くんじゃねーの?」
凛太朗に声をかけられ
「いや、よく考えたら俺鏡音と話したことないしいきなり君の家の事務所に入れてくれないか?なんてのは失礼だし。そもそもそんな下心丸出しでいったら俺だったらそっこー拒否るぞ。」
高人がうじうじと悩んでいると凛太朗が、
「じゃあ俺が紹介してやる。おーい鏡音ー。
お前に話があるやつ学校へといるんだがいまいいかー?」
と大声で鏡音へと声を掛ける。すると数人の女の子に囲まれていた1人の男子生徒が凛太朗の元へと向かって来る。背は高人や凛太朗よりも高く、凛太朗に負けず劣らずのイケメンだった。
「どうしたんだい凛太朗クン?」
「悪いな。会話の邪魔しちまったみたいでこいつがお前に話したいことがあるんだってよ。」
と高人を指差す。
「君は確か柿崎クンだよね?こうして話すのは初めてだね。僕は鏡音蒼龍よろしく。」
とても爽やかな挨拶をされきょどりながらも直人も挨拶を返す。
「あ、あぁ。俺は柿崎高人だ。よろしく鏡音・・・君。」
「君付けはいらないよ。クラスメイトじゃないかそれで話っていうのは?」
「鏡音の家ってヒーローの事務所をやってるんだよな?もしよかったら見学させてくれたりしないかなーって。いや、無理なら無理でいいんだ。」
お前チキンかよ。と小声で凛太朗が言ってくるが高人としてはまずはヒーローのことを知れるだけ儲けものなのだ。いきなり事務所に入れてくれなど高人のコミュ力で言えるはずがない。
「うーん。見学かぁちょっと待っててもらえる?」そう言って鏡音は教室の外へと出る。数分経った後に、
「柿崎クン。いま父さんに連絡を取ったんだけどいいってさ。今からでも家にくる?」
「いいのか!?是非是非頼むよ!!」
「あ、俺も行っていい?俺もちょっと興味あったりするんだよな。」
「凛太朗クンもかい?いいよ三人で行こうか。」
そういって鏡音は荷物をまとめクラスメイトに別れの挨拶をすると直人と凛太朗と共に事務所へと向かう。