プロローグ
初めて作品なので緊張しております。
今、僕は全力で走っている。
昨日中学を卒業して、僕はついに自分の夢への最初の一歩を踏み出す資格を手に入れたのだ。
街中を全力で走るせいで、サラリーマンや買い物途中の主婦などにぶつかるが特にそんなことに気にせず市役所へと走り続ける。
この世界には15歳以上になればとある職業に就くことができる。その職業こそが僕の子供の頃からの夢ヒーローだ!!
「着いた・・・」
僕はついに市役所へと着いた。高鳴る心臓の鼓動を抑えつつ赤松市市役所へと足を踏み入れる。ここから僕のヒーローとしての伝説が始まるんだ・・・
意を決して受付の人へと声をかける。
「あの、僕ヒーローになりたいんです!!」
「あーそうですか。ではお名前と住所、電話番号をこの書類に、後印鑑と登録料として二万円お支払いください。」
ん?なんか思ってた対応と違う
「え、あ、はい。」
動揺しながらも印鑑を押し登録料を払う。
「お名前は柿崎高人様ですね?これが証明書になります。ではお気をつけて。」
え、
「あのこの後はどうすればいいんでしょうか?」
幾ら何でも適当すぎる・・・それに登録してはいヒーローですなんて言われても全然実感がわかないや。
受付の人が溜息をつくと、
「あなたヒーロー登録をしにきたのに何もご存知ないのですね。」
呆れたような目でこちらを見てくる、何もそこまで言わなくてもいいじゃあないか初めてなんだし・・・
「後もつっかえているので手短に済ませてもらいますが、あなたは今フリーランスのヒーローとして登録されたのです、それから先は私達市役所の人間は一切関与しません。何処かの事務所に入ったり、自ら事務所を開くのが普通ですよ。」
ええぇ!?そんなの初耳だよてっきり登録した後そのまま何処かの事務所にでも配属されると思っていたのに僕の思ってたのと違う。
「あの何処かの事務所を紹介してもらえたりは・・・?」
僅かな希望を持ち聞いてみるが
「先ほど言った通りです。登録後、市役所は一切の関与をしません。後のお客様も控えているので。」
そう言って列から追い出されてしまった。なんだよあんな態度はねーだろーよ。心の中で悪態をつきながら市役所を後にする。
でもようやく夢が叶った。俺の小さい頃からの夢が、あの時俺の命を救ってくれた憧れのヒーローみたいになるんだ!!
「っしゃぁぁ!!がんばるぞぉぉぉ。」
ここから僕のヒーローとしての伝説が始まるんだ!!
小説ってこんなに難しいものだったのか(震え声