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ケダモノたちよ  作者: 船橋新太郎
第11章・猜疑心
201/204

第11章・37幕 権謀術数・栃虎③ ~内通者

今回の登場人物


■ ▢ ■ ▢


◎相島一派


・大須賀 栃虎 (おおすがとちとら)

栃春の息子。パッと見はイケメンで、育ちの良さを伺わせるも、裏の顔は悪業に手を染め、暴行を繰り返す。人身売買から、婦女暴行を息をするように行う。虎太郎の仇の1人。


・上田 樒 (うえたしきみ)

紫の七草という紫御前の側近集団の長。氷雨の女といわれる冷酷非道の美女。紫の七草を❝空間会話❞によりテレパシーの様に会話できる。黒い生地に紫の花柄の着物を纏い、圧倒的雰囲気を纏う。神器によって紫尤に生み出された強化人間。


・竹達 鬼灯 (たけたつほおずき)

紫の七草の二。剣の達人で紫の実働部隊として活動し、無双をロマンに掲げる程の実力者。並外れた身体能力が、七草随一の戦闘員とも言われるほど。ザンバラ髪をポニーテールで纏め、浴衣一丁という女子力の無さ。


・遙 星薊 (はるかほしあざみ)

紫の七草の三。情報収集や毒針での暗殺を担当。汚い戦術や拷問を好む非道な女戦闘員。黒装束に外は黒、内は赤のマントを羽織る姿が蝙蝠を彷彿させる。


・雨宮 蕨 (あめみやわらび)

紫の七草の四。樒の所持品を持ったり、身の回りの世話をする。樒の側近的役割。棒術や格闘術の心得がある。天然な性格だが命令には忠実。


・花澤 水仙 (はなざわすいせん)

紫の七草の六。樒に次ぐサブリーダー的役割をこなす。蓮太らと同じ年齢でありながら、卓越した分析能力と指示能力を持つ。大きな瞳にお河童頭、洋服にズボンという、ボーイッシュなスタイル。



◎豊倉一派


・呼子 (よびこ)

傾奇衆の一員。西洋の血筋を引くためか、代々伝わる聖遺物を使える。背は低く、非力だが、その聖遺物の力は絶大。魔法使いのようなローブを着る不思議な男子。


■ ▢ ■ ▢



◎現在の十戒絵馬


一、中へ入ると出ることが出来ない。


三、菫の殺害を禁じる。殺害する場合、ゲーム『神々の晩餐』にて菫と勝負し、負けた方は死亡する。


四、他勢力のエリアに赴くには、そのエリアに予め【外交官】を1名以上置かなくてはならない。


…発動中!



【前回までのあらすじ】


白石菫を倒した者が、赤島の代わりに八俣の乙名となるという白石討伐競争が開始された。

しかし、菫は実は午の器・十戒絵馬の持ち主で、その能力・10のルールの下に攻略する必要が出てきてしまった。

菫が、神器の力でルール、白石集会所からの退出禁止を施行する中、相島派と豊倉派は、徐々に人を中へと送る。

両派閥が、各界隈から、増援として人員を引き入れる。

人員確保を終え、相島派も豊倉派も、外交官の攻略に出ると、まず【領主】を決め、同時にそれぞれ【東の者】【西の者】を承認すると、相島派は翌朝、【外交官】5名が立候補。そして西側にある、東側領事の間へと移動すると、七草の鬼灯、星薊が、直ぐに外交官・水仙を呼び出し、合流する。

一方で、八咫烏は、雌蟷螂と山楝の夢占いをするが、どちらの悪夢にも最低限の対策は設け、先に進む傾奇衆。

八咫烏は、更なる神器覚醒へと興味を抱き、寺院にいる、守役長・鉾田路へ謁見に向かう。そこで、禍津社の一人の抹殺を試練として課せられた。

同じ頃、白石組集会所へ侵入した豊倉らも、外交官に緑川組の奴隷4人の内の1人・土手と、意外にも妖会の夜光幽が名乗りを挙げた。一足先に土手と東側領事の間に移動する夜光幽。しかしその実はなんと小夏だった。

その少し前、綿貫が外交官の役割を各自に求めると、栃虎は一本松と三条とで画策する。

綿貫が七草らに同行者を求めるよう仕掛けてもらうと、藤江と外川が来ると栃虎が出張る。綿貫が西側領主の間に出向くと言うと、そこに三本松を同行させる栃虎の奇行に動揺する綿貫。

更に樒自らが同行者を求めて一本松を指名に来ると、一本松は東側領事の間で、七草に囲まれ恐喝されつつも、七草に味方を宣言する。その証に三条の暗殺を約束する。

瀬織津に残る七草も中へと向かい、千毬は客人を迎える。そう、妖、本人であった。

少し遡る頃、雌蟷螂と化猫が到着。スパイとして外交官に任命されるが、護衛がいた方が安全と言う八咫烏の判断から、獅子王と薄笑は急ぎ、東側へと移動を開始すると、東側領事の間から七草が出てくる。一触即発となろうも、お互いそれぞれの目的地へ移動する。

七草は西側領主の間で豊倉らと今後について話をする。缶姉妹に少しでも味方をする立場であれば容赦しないという脅しをかけるも、池澤は反論する。

その時、戸賀崎が言葉を挟み、お互いの白石菫の殺害後の動きを示し合わせると、同盟を組む価値を提示する。

七草は樒に相談に行くと、去っていく。すると、岩田が豊倉と池澤に聖釘を差し出し、緑川から引き入れた奴隷を、その力で兵士化しようと企む。

その時より4時間前、栃虎は外交官として藤江と内川に呼ばれ、西側受付へと向かう。藤江は栃虎に内通者かとストレートに聞くも、それをはぐらかし、逆に千毬の推察からだと聞き出す。内通者かを答える代わりに、栃虎は自分に付かないかと誘いを入れる。相島・綿貫を裏切る事に負い目を感じるが、内川は好条件と決断。猫を被る意味で藤江もそれを了承する。しかし、栃虎は内通者ではないと言い、今後も顔を出せと去っていく。内川は報告を赤裸々とすると、自信に満ちていた・・・

藤江と外川の、いわば取調べに対して、逆にうまく取り込んだ栃虎は、外交官として、再び西側領事の間に歩み始めていた。

《ーし?もしもし?こちら呼子、栃虎さん、応答して下さい。》

「ん?」

栃虎は辺りを見回す。東5室にササッと入ると、御手洗いへと急ぐ。

扉を閉めきると、隠し持っていた子ピアスを取り出す。

《もしもし?栃虎だ。なんでまたこんな時に...!》

《栃虎さん、今、長い間東側に居ますが、どうしましたか?》

《あ?ああ、そうか、このピアス、居場所がわかるんだったな。ちょっとな、綿貫に疑われてるみたいでな。でもうまくかわしたぜ?》

《誰と話していましたか?》

《藤江と、誰だったかな?何でだ?》

《くノ一は居ませんでしたか?夜光幽。》

《ん?》

(何故、そのくノ一を?まさかそいつもピアスを持つ者ということか…あの場に居たのか?呼子の能力が間違えるとは思えない。あの会話を聞かれたとするなら、それは話されると厄介だな…)

《ああ、くノ一も居たみたいだが、あえて関与はしなかった。藤江らが戦い始めても厄介だしな。》

《…なるほど。内通者の貴方にも妙な疑いがかかると、ワタシたちも切り捨てざるを得ませんので。》

《わかってるよ。何ならそのくノ一にも連絡してみたらどうだ?》

《わかっています。では、今まで通りー》

《ーあ、冒頭に言ったが、綿貫はかなりこちらに懐疑的だ。早めにそっちに合流したい。》

《それはワタシの判断では無理なので、最低でもワタシたち最後尾が中へ入ってから、相談となるでしょう。》

《…その前に感付かれたら?》

《それは貴方たちの不注意。その作戦だったはず。》

《…まあな。》

《では、健闘を祈ります。》

呼子が通信を切る。

「クソが…やはり、最悪は三条を使うか。」

栃虎はケダモノのように微笑む。



◎和都歴452年 3月25日 15時 置田村・神奈備 白石集会所 東側領事の間


東側領事の間には、樒、蕨、一本松がお茶をしながら寛いでいた。

豊倉らに今後の身の振りを改めて回答する必要が出たことを報告しに、その場へ戻って来た、水仙、鬼灯、星薊の3人。

計6人は、円卓を囲む。

「…ということで、豊倉、戸賀崎も、この白石討伐競争の後は、缶姉妹には敵対する、との事でした。」

「なるほど。わたくし達と進む道は近いと?」

水仙の話に答える樒。

「そもそもホントかなんて、調べようがなくないですか?」

蕨が言葉を挟む。

「流れから言って、嘘をついた感はなかったけどなぁ。」

鬼灯が考え込む。

「それこそ、一本松は豊倉の素性くらい分かる、よね?」

「いや、この白石討伐競争の後までの事は知り得ないですよ…申し訳ないス。」

星薊の振りに答える一本松。

「何か情報を得るまでは、信じるに値しませんね。」

「仮に本心であった場合、すぐに回答しなければ、彼らもこちらを見限る可能性はあります。」

樒の慎重な姿勢に後押しする水仙。

「いいでしょう。では、水仙、鬼灯、星薊は、むしろ西側へ寝返って下さい。」

「ー!」

「フフフ…わたくし達の絆で、彼らを試しましょうか。」

次回2026/3/15(日) 18:00~「第11章・38幕 権謀術数・七草③ ~狂気」を投稿予定です。


毎週(木)(日)18:00に投稿致しますので、御期待下さい。

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