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観覧車と昭夫と僕  作者: 中井田知久
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遊園地

お前と出会ったのは、高校2年の春だった。お前は、バスケットボールをずっと触っていた。その姿が僕には眩しかった。僕はただ、その瞬間お前を好きになっていたことは確かだった。それから2年後、僕たちは別の大学に通うことになった。でも、友情は続いていた。僕は愛情だったが。


僕はお前を遊園地に誘った。お前は最初、変な目で見た。なんで男二人で遊園地なんか行くんだと。僕はその瞬間、ごまかして、二人で女の子をナンパしにいこうぜと言った。お前はまだ釈然としない顔をしていた。僕は笑って、いいから行こうぜと言った。僕の胸はどきどきして、潰されそうだった。僕は告白する。


そして、当日、僕は精一杯のお洒落をした。白いシャツに洗い立てのジーパン、髪にはワックスをつけ、使ったこともない香水を付けて。僕は鏡を見ながら、笑った。今でも笑う。でも僕はお前に見せたかった。僕の精一杯の姿を。


お前は遊園地で、女の子を探していた。僕も探す振りをした。僕はなにかと口実を作って、お前のナンパの邪魔をした。お前は言った。

「なあ、ナンパするんじゃなかったのか?」

「ああ。でもあの子は可愛くないなあ。ほかの子を探そうぜ」

お前は変な目で見ていた。


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