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星と記憶のオルロージュ  作者: 翔ぶ唐揚げ
騎士予備学園編
2/27

再会

ライラ視点になります。

騎士と言っても自由騎士みたいなもので、よくある冒険者や傭兵に近いです。

ただし、肩書と階級による恩恵がとても大きいです。

真新しい制服を着こみ、長い薄紫色の髪を後ろで束ねる。


「行ってくるね。」


そう言ってボロボロの短剣に微笑みかけ、上等な箱へ大事そうにしまう。


結局、生き残ることができたのはライラだけだった。

向かった救援隊の話によると村はすでに焼け落ちて全滅、道中に黒焦げになった大型の魔蟲と短剣のみが残されていたらしい。


保護されたライラは兄達の仇である魔蟲を一体でも多く倒すことをという思いを胸に一心不乱に努力し、騎士養成の最高峰と言われる王都の騎士予備学園へ入学を果たした。


そして、今日がその学園生活初日。

事前に知らされていた教室に着くと、生徒は結構集まっており

それぞれが自己紹介も兼ねて話し込んでる様子だ。


(おい…見ろよ、あの子)

(えっ、もしかして雷撃の…)

(めっちゃ可愛いじゃん)


なんか凄い見られてる?


少し戸惑いつつも、平静を装いながら自席に着く。


「貴女がライラさん?」


座っていると、いかにもお嬢様といった雰囲気の金髪美少女が声を掛けてきた。


「そうだけど、貴女は?」


「これは失礼しました、わたくしティアナと申します。ライラさん有名なんですよ?規格外の雷魔法を使う女の子が入学したって」


実技試験の際、全力で雷魔法をぶっ放したのが悪目立ちしてしまったらしい。

既に結構な噂になっているようだった。


「あ、あの!私ミィナって言います。実は席が隣で…。」


「私はライラ、よろしくね。ミィナさん」


「ミィナさんは水系の魔法が得意なんですって、ライラさんと相性抜群ですわね。」


「そうなんだー、じゃあ授業で連携戦闘の訓練もあるし、ペアになったらよろしくね。」


「は、はい!」


「ではわたくしが対戦相手になったら手加減してくださいませ。」


ティアナさんや隣の席になったミィナさんと少し話をしていると、先生と思しき女性が入ってきた。


「はい、皆さんおはようございます!私はこのクラスの担任のリヴィアと言います。既にご存知かと思いますが、学園を卒業すれば晴れてD級騎士としてギルドに登録されます。ちなみに私はこの学園の元生徒で現役のA級騎士でもあります。困ったことがあれば、何でも相談してくださいね?」


(…A級)


騎士の階級による実力差は絶対的なものがある、柔らかい物腰と優しそうな見た目からは想像もつかないが、おそらくクラス全員で挑んでも敵わないだろう。


「はい、それでは一人ずつ自己紹介を」


「ごめんなさーい!!!遅れましたー!!!」


男の子が言葉を遮るように叫びながら教室に駆け込んで来た


(うそ…!?)


私はその人物を見て思わず立ち上がる。


そこに居たのは紛れもなくセイ君だった。

数年前の記憶と変わらない姿の。





右腕が無いという、ただ一点だけを除いて。









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