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福引きは結局運!

「ねえ? ネナ? いくら景品が欲しいからってここまでやる?」

「やるの〜だって1等賞は旅行だよ〜」


ネナは今日フレアも一緒に商店街に来ていた。

たまたま商店街で1人1回無料で回せる福引きがあったのでそれに参加しているのだが……。


「確かに1等賞は豪華な旅行だけどだからって……」


ネナ達が並ぶくじ引きの前には行列ができていた。

無料の福引きなら誰でも引きたくなるだろうがこの行列は少しおかしかった。


「いいじゃん〜これがネクロマンサーの特権〜」


並んでいたのは大量のスケルトンだった。


本来なら違反になるのだが今回は1人1回無料。

つまり死者であろうと1人には変わらないので引けることになったのだった。


「なんであんたはそんなに旅行に行きたいのよ……」


どうせまたロクでもない理由なんだろうなと思いつつもフレアは聞いてみることにした。


「いや〜最近お金なくてさ〜この旅行無料で行けるからいいな〜って思って……」


バイトを始めたはずのネナだがどうやら稼いだお金のほとんどをゲームやお菓子に使ってしまったようだ。


「ほんとあんたって計画性ないわね! そもそもなんで私があんたのくじ引きに付き合ってあげなきゃいけないのよ!」


服屋や雑貨屋を見て回る予定だったフレアはくじ引きに時間を取られるのが嫌なようだ。


「いいじゃん〜当たったらフレア達も一緒に行けるんだし〜」


今回の商品の旅行は自分を含めて3人まで一緒に行けるのだ。


「1人余るじゃない! まためんどくさいことになるわよ!」


ネナを含めて3人だといつものメンバーのうち1人が余ってしまうことになる。


「大丈夫〜この旅行の日にちレナが予定あって遊べない日だから〜」

「それなら……いいわね……」


少しだけ乗り気になったフレア。

そんな会話をする中ネナが召喚したスケルトンはハズレを引きまくっていた。


「全然当たらないわね……」

「まぁスケルトンには期待してないから〜大丈夫〜!」


(スケルトン達が聞いたら号泣ね……まぁ涙出ないけど)


ネナが無慈悲な発言をしているといよいよ番が回ってきた。

スケルトン以外にも普通の人が並んでいたがここまで1等賞は出ていない(三等は出た)。


「よし! いくぞ〜」


ネナが少し気合を入れて回すと中から白い玉が出てきた。


「はいティシュね」

「そんな〜」


ネナはガッカリしたように地面に膝をつく。


「大げさね……当たる方が少ないわよこんなくじ……」


そう言いながらフレアが回すと赤い玉が出てきた。


「おー! おめでとう4等賞のお米で〜す」

「地味に嬉しいわね」


お米を当てて少し機嫌のいいフレア。


「ほらいくわよ! まだ服屋とか見に行きたいんだから」

「ぐすん……私の旅行が〜」


ネナを強引に引っ張りながら服屋に行こうとするフレア。


「あれ? フレアさん、ネナさん! 偶然ですね〜」

「シキじゃない! あんたも福引きやるの?」


福引きに並んでいたシキに気づいたフレアはシキについていく。


「無料でしたからやってみようかな〜って」

「やっぱね」

「フレアさん達は何か当たりました?」

「ネナはスケルトンまで使ったけど全部ハズレで私は4等のお米だったわ」


くじの結果とネナがやったことを説明するフレア。


「それでネナさんが落ち込んでるんですね……」

「旅行行きたかったよ〜」


スケルトンにおんぶされながらネナが騒ぐ。

そんなことをしているうちにシキの番になった。


「おいしょー」


シキが回すと金色の玉が福引きの中から現れる。


「おお! これは! 1等賞〜! 1等賞でーす! おめでとうございます! 1等賞の旅行券です!」

「シキ〜! ありがとう〜!」

「あんた凄いわね……」

「偶然ですよ〜」


ネナに抱きつかれながらシキが照れたように言う。

精霊の加護があるシキは多少運が良くなっているようだ。


「お祝いのたい焼き行こう〜」

「いいですね!」

「服屋が先ね!」


旅行券を手に入れた3人は商店街で買い物を楽しむのだった。




福引きでひとつ前の人が1等賞を当てた時の絶望感

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