表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/43

*

私と宗田くんは同期で、新入社員研修で仲良くなった。

仲良くなっても大抵はバラバラの配属先になり、関わりは薄くなっていく。

だけど私たちは図面管理課と設計課という密な関係の部署にそれぞれ配属され、ことあるごとに顔を合わせている。

だからずっと仲がいい。


それに、私は一度宗田くんに「好きだ」と告白をされている。


私の気持ちが追い付かずに、はぐらかすこと早1年ちょっと。

相変わらず優しいけど、たぶん私への気持ちは薄れているんだろうなあと思っている。

宗田くんは何も言わないし、私からも何も言わない。

これが自然消滅ってやつなんだろうか。

いや、始まってもいないことなんだけど。


ぼんやりそんなことを思っていると、ひときわテンションの高い小田くんが、可憐ちゃんの横をキープした。


「初めまして~じゃないか。たまに図管に行ってるんだけど、俺のことわかる?」

「ごめんなさい、たくさん人が来るので覚えてないです。」


図管とは、図面管理課の略称だ。

可憐ちゃんが申し訳なさそうに謝ると、小田くんはあからさまにガッカリした。


「俺も宗田と仁科さんの同期なんだよー。小田です。よろしく。」


そうだった、小田くんも同期なんだった。

小田くんも設計課に配属されていて、たまに図管に来る。

宗田くんと仲が良いから、自然と私ともよくしゃべる。


アウェイな感じがしていたけど、隣に可憐ちゃんがいて、両脇に宗田くんと小田くんが座ってくれたおかげで緊張がほどけたような気がした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ