表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30/43

*

その後はたわいもない話でひとしきり盛り上がって、お開きとなった。

可憐ちゃんと二人で帰りたい小田くんは、私たちに「消えろ」とばかりに目で合図する。


なんとなく希望は薄そうに思えるのだが、可憐ちゃんには申し訳ないけど、少しは小田くんに協力してあげようかと早々に別れた。

お会計多めに出してくれたしね。


帰り方面が同じの私と宗田くんは、人がまばらの電車に揺られながら外を見ていた。

窓ガラスに反射して映る私を見ながら、宗田くんが口を開く。


「この前は悪かった。今日は飲み過ぎてないよ。」

「わかってるよ。この前だって、私を庇ってくれたからでしょ。」


飲み過ぎて潰れてしまったあの日のことを思い出して、私は笑った。

そうだ、いつも言いそびれてしまう。

今日はちゃんと言おう。


「いつもありがとう。」


ちゃんと、宗田くんを見て言った。

窓ガラスの私を見ていた宗田くんが、こちらを見る。

視線がぶつかると、何ともいえない空気感が漂った。


「仁科、好きだよ。」


そのまま視線が絡まった状態で、熱っぽく言われる。

ぐっと息を飲むのをきっかけに、心臓が痛いほど脈打つのがわかる。

それに伴って、顔に血液が集まってきて熱くなってしまう。


やばい、今顔真っ赤だ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ